生育条件と品種
○生育環境: 日当たり、風通しのよいところ。
○生育適温: 16~20℃
○水やり: 表面が乾いたらたっぷりと。花が咲いたら乾かさないように注意する。
○作業日程
○品 種
・駒栄(こまさかえ)
・三連
・河内一寸 ※私はもっぱら河内一寸を育てています。
容器と用土
深底プランターに2~3株、用土は果菜用。
種まき~収穫
①種まき
晩秋から初冬に種を蒔く。早まきしすぎると年内に生長が進んで寒害を受けるので、本葉4~5枚で冬越しさせる。9cm角のセルトレイ(育苗箱)に市販の種まき用土を詰め、ソラマメの黒い部分(おはぐろ)を斜め下にして3分の2ほどを縦に埋め込み、しっかり水をやる。
10日から2週間ほどで発芽するので、本葉が3~4枚になるまでポットで育てる。
②植えつけ
プランター中央に植え付け用の穴を掘り、左右に20cmの間隔を取って同じように穴を掘る。根を傷めないよう注意深くポットから苗を取り出して植え付け、株元をしっかりと押さえておく。小さな支柱を立てて麻紐などで軽く誘引し十分な水を与える。なお、越冬時には敷き藁をして凍らないようにする。
③支柱立て
プランターの長辺側にそれぞれ160cmのポールを3本ずつ、都合6本を立てる。どれかのポールの先端を針金(園芸用の黒色で柔らかい針金が市販されてる)で1~2回巻いて、隣のポールまで伸ばして1~2回巻く。これを次々に繰り返して元のポールまで一周させる。これを縦方向に3段作ると、下図・右のような格子ができる。ソラマメは茎がしっかりしているのでそのままでも倒れる心配は少ないが、このようにしておくと、強風などにも安心である。
中央の写真は、アブラムシ避けのためにCDを乗せている。アブラムシは銀色にキラキラ光るものを嫌うのだが、効果のほどは今ひとつ判らない。
④追肥と摘心
蕾がつき始めたら、1株に大さじ1杯を目安に化成肥料を与える。その後は状況を見ながら20日に一度ぐらい同程度の量を追肥する。草丈が70cmぐらいになったら、先端を切り取って成長を止める。この頃からモンシロチョウのような花が開き始め、成長を止めたことで実の成長が促される。
⑤収穫まで
生長する枝を麻紐で誘引する。土が減ってきたら足してやる。
⑥収穫
ソラマメの実は空に向かって育ち、上を向いている間は未熟である。しだいに実が重くなって下向きになり、サヤの背が褐色になってきたら収穫の適期と判断してよい。収穫したての新鮮な味わいを堪能しよう。
栽培のポイント
○ポット栽培
ソラマメは発芽率が悪いので、ポットに種を植えるのが成功の秘訣。
○種の蒔き方
上にも書いたように、おはぐろを斜め下にして3分の2ほどを縦に埋め込みむのが鍵。これを守らないと発芽率が悪くなる。
○植え付け用土の調整
酸性土を嫌うので調整が必要。野菜用の培養土を買ってくる場合は別として、用土を準備する際には苦土石灰を施して酸性度を中和すること。
○整枝と摘心が重要
草丈が伸びてくると、光量不足にならないように整枝する必要がある。太くて生育の良い茎7~8本だけを残し、不要な枝は整枝する。また、高く伸びても上部の花には実が入らないので、草丈70cmでの摘心は収量を増やすために欠かせない。
栽培レスキュー
○アブラムシがやって来た!
ソラマメにはアブラムシがつきやすい。というよりも、写真で示すようにビッシリと取り付いてしまうことが多い。葉の汁を吸うため実の成長が止まってしまったり、さまざまなウィルス性の病原菌を媒介するので発病しやすくなる。粘着テープなどでくっつけて除去する。それでも取りきれない場合は、毒性の少ない薬剤を散布することになる。