Ⅶ. 無線LANの設定

 Raspberry Piを無線LANに参加させます。接続が完了したらキーボードもマウスもモニターも、そしてLANケーブルも撤去です。

1.Raspberry側の準備

①LANアダプタの取り付け

1)PoderosaからコマンドでRaspberry Piの電源を切ります。
 Raspberry Piが完全に停止するのを待って電源ケーブルを抜いてください。
sudo poweroff
2)USBコネクタに無線LANアダプタを取り付けて電源ケーブルを差し込みます。
 有線LANケーブルは接続したままにしておきます。

②LANアダプタの動作確認

 iwconfigで無線LANの状態を確認します
iwconfig
 ESSIDがoff/anyになっているので、無線アダプタが現在はネットに接続されていないことが分かります。
wlan0   IEEE 802.11bgn ESSID:off/any
Mode:Managed Access Point: Not-Associated Tx-Power=20 dBm
Retry short limit:7 RTS thr:off Fragment thr:off
Power Management:off
 
lono wireless extensions.
 
eth0no wireless extensions.

2.ネットワーク・インターフェイス定義を編集する

1)/etc/network/interfacesの内容を以下のように書き換えます。
sudo nano /etc/network/interfaces
# interfaces(5) file used by ifup(8) and ifdown(8) # Please note that this file is written to be used with dhcpcd # For static IP, consult /etc/dhcpcd.conf and 'man dhcpcd.conf' # Include files from /etc/network/interfaces.d: source-directory /etc/network/interfaces.d auto lo iface lo inet loopback iface eth0 inet manual # Comment out following 3 lines. 次の3行をコメント化する #allow-hotplug wlan0 #iface wlan0 inet manual # wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf # Add following 3 lines. 次の3行を追加する auto wlan0 iface wlan0 inet dhcp wpa-conf /etc/wpa.conf allow-hotplug wlan1 iface wlan1 inet manual wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
 続いて、interfacesファイルに追加した wpa.confを定義します。
sudo nano /etc/wpa.conf
WPA(Wireless Protected Access).confでは通信セキュリティのために使用している暗号方式に応じて、      その種類と暗号キーを指定します。 ○暗号化されていない場合 network={ ssid="<SSID>" key_mgmt=NONE } ○WEP暗号方式を使用している場合 network={ ssid="<SSID>" key_mgmt=NONE wep_key0="<WEPキー>" } ○WPA/WPA2暗号方式を使用している場合 network={ ssid="<SSID>" key_mgmt=WPA-PSK wep_key0="<WPAキー>" } (注意)入力するのは network={~}の部分です。     <SSID>には SSIDの値、<WPAキー>には暗号化キーの値を指定してください。

3.動作確認

1)リブートします。
sudo reboot
2)リブートが完了したらiwconfigコマンドを実行して、wlan0の動作を確認します。
 ESSIDやAccess Pointの内容などからネットワークに接続されていることが分かります。
wlan0   IEEE 802.11bg ESSID:"0123456789AB" Nickname:""
Mode:Managed Frequency:2.432 GHz Access Point: 01:23:45:67:89:AB
Bit Rate:54 Mb/s Sensitivity:0/0
Retry:off RTS thr:off Fragment thr:off
Power Management:off
Link Quality=100/100 Signal level=99/100 Noise level=0/100
Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0
Tx excessive retries:0 Invalid misc:0 Missed beacon:0
 
lono wireless extensions.
 
eth0no wireless extensions.
3)VNC Viewerで確認してみる。
 これと合わせて、VNCを立ち上げて確認してみましょう。画面右上のネットワークアイコンにマウスを置くと、図のように有線・無線LANの状態が表示されます。
   
※これで無線LANが使用できる状態になりました。
 poweroffコマンドで電源を切り、Raspberry Piから電源ケーブルと無線LANアダプタ以外を取り外してください。