1.機器類の接続
まず機器類を接続しましょう。その前に、スピーカー側の配線は済ませておいてください。
USB-DACのRCAピンジャック(白・赤)にオーディオ変換コードのピンプラグを、色を合わせて差し込みます。もう一方の側のミニジャックに、パワードスピーカーのステレオミニプラグを差し込んでください。次に、動作中のRaspberry PiのUSBポートにUSB-DACをつなぎます。
接続はこれだけです。ドライバーソフトのことは気にしなくても、基本的にこれだけでOKです。
2.USB-DACを有効にする
①接続状態の確認
次のコマンドを入力してUSB-DACが認識されていることを確認します。
0 [ALSA ]: bcm2835 - bcm2835 ALSA |
bcm2835 ALSA |
1 [DAC ]: USB-Audio - USB Audio DAC |
Burr-Brown from TI USB Audio DAC at usb-20980000.usb-1.3, full speed |
まずALSA(Advanced Linux Sound Architecture)があり、続いてDACが認識されていることが分かります。
②DAC位置の調整
再生時には先頭のサウンドカード、つまり0のALSAが最優先されるので、ここにDACが来るように修正します。新規ファイル/etc/modprobe.d/alsa-base.confを作成して以下を書き込みます。
sudo nano /etc/modprobe.d/alsa-base.conf |
options snd slots=snd_usb_audio,snd_bcm2835 |
options snd_usb_audio index=0 |
options snd_bcm2835 index=1 |
③リブート
リブートします。
④調整結果の確認
調整結果を確認します。次のようにDACが先頭に変わっていればOKです。
cat /proc/asound/cards |
1 [DAC ]: USB-Audio - USB Audio DAC |
Burr-Brown from TI USB Audio DAC at usb-20980000.usb-1.3, full speed |
0 [ALSA ]: bcm2835 - bcm2835 ALSA |
bcm2835 ALSA |
⑤音声出力の確認
スピーカーの電源を入れます。次のコマンドを入力して音声出力を確認してください。
aplay /usr/share/sounds/alsa/Front_Center.wav |
これでスピーカーから「Front Center」の音声が出ると、USB-DACの有効化は完了です。
3.ブラウザをインストールする
Raspbian Jessieの既定のブラウザEpiphanyではインターネット局OTTAVAを起動できません。このため、Firefox(Raspbianでの名前はiceweasel)をインストールします。
sudo apt-get update |
sudo apt-get install iceweasel |
4.OTTAVAを受信する
ⅰ). iceweaselを立ち上げて検索窓にottavaと入力して[Search]ボタンをクリック。
リモート環境ならVNCから立ち上げてください。
ⅱ). 検索結果の「インターネットラジオ OTTAVA」をクリック。
ⅲ). 画面が完全に表示されるのを待って、「Listen Streaming」の矢印ボタンをクリック。
ⅳ). 初回だけ「利用登録」ダイアログが表示されるので、性別・生年・都道府県などを入力します。
ⅴ). しばらく待つと矢印ボタンの位置に再生ボタンが表示されるのでクリックします。
再生ボタンが停止ボタンに変わって、スピーカーからOTTAVAの放送が流れます。
これで美しいクラシック音楽の再生がスタートです。適当な音量で楽しめるよう、スピーカーのボリュームを調整してください。リモートPC上でVNC Viewerを利用している場合は終了させてください。Raspberry Pi上で操作しているなら、iceweaselを最小化しておきましょう。
この状態では音楽が再生されっぱなしになるので、停止はスピーカーの電源をOFFにします。長時間聴かない場合はiceweasel画面を表示させて、OTTAVAの停止ボタンをクリックして受信を停止させてください。
では、素敵な音楽空間をお楽しみください!