名 称

ひょうのせん

所在地

鳥取県八頭郡若桜町、兵庫県養父市

標 高

1,509m

山行日

2013年5月26日

天 候

晴れ

同行者

バスツアー

アクセス

専用バスで氷ノ山高原の宿「氷太くん」駐車場へ

マップ

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

氷ノ山自然ふれあいの里に到着・セレモニー 9:00登山開始 9:25標高1,000m地点 10:00
氷ノ山越非難小屋(小休止) 10:34仙谷登山道分岐 11:29山頂(昼食と山開き・安全祈願の神事) 12:00
下山開始(往路を下山) 13:05氷ノ山越非難小屋 14:05登山口帰着 15:10

1.バス駐車場から登山口まで

 バスツアーで「わかさ氷ノ山・夏山開き記念登山」にやって来た。同行40人の8割はご婦人で、皆さん元気がいい。氷ノ山自然ふれあいの里にはすでに多くのハイカーが集っている。

 われわれの到着を待っていたかのように、簡単な挨拶があり「わかさ氷ノ山・樹氷太鼓」の演奏が始まる。名前を呼ばれて振り返ると、愉快な飲み仲間の山ガールK女史が立っている。これは楽しい山行になりそうだ。

 晴れた空、太鼓の音が響くなかを広場のブリッジを渡って出発する。舗装道をしばらく行くと右手に氷ノ越コース登山道入口がある。

2.山頂へ向けて

 皆さん、テンポが速い。登山道入口から25分ほどで標高1,000mの道標、そこから35分で氷ノ山越の避難小屋に着いた。

 避難小屋前で小休止をとり水分と糖分を補給。元気よく出発するとその先はブナの原生林である。

 穏やかな尾根道、明るいブナの緑のフィルターがあたりを生き生きとさせる。実に気持ちよく散策気分で進むことができる。

 K女史がネマガリタケを器用に採る。パッと見つけてサッと摘み、歩行のテンポが落ちないところはさすがにベテランです。
 根っ子道を進み、ブナの原生林を抜けると前方が開けて山頂が見えてきた。

 急坂を登り切ると標高1,380mの仙谷だ。「がんばって 8/10」の標識がある。

 山頂まで0.5kmの道標。最後の急な岩場を登って行く。
 登りきったところに、高山植物のサンカヨウ(山荷葉)がとびっきり可愛い花をつけていた。蓮のような葉をもつのでこの名前がつけられたそうだが、蕗の葉にもよく似ている。

 山頂への最後のアプローチは木道をゆっくり歩む。
 すでに大勢の人たちが着いていて、一等三角点がある山頂標柱の周りでくつろいでいる人も。おや、二人の巫女さんがお出迎えだ。

3.山頂と山開きの儀式

 山頂避難小屋をのぞいたら、神主さんが着替えなど祭事の準備中。山頂のケルンをデジカメに収めてしばらく風景を楽しむことに!

 東側のすぐ近くに山頂展望小屋がある。そのあたりから北方向に氷ノ山越・赤倉山を望む。中央遠くに自然ふれあいの里が見えている。

 南には氷ノ山南尾根、二の丸・三の丸方面の展望。角度を変えて赤倉山・布滝頭・大平頭の遠景。

 山頂と山頂展望小屋の間に「尼工(兵庫県尼崎工業高校)氷ノ山ヒュッテ」跡がある。

 山開きの神事が始まる。神主さんと2人の巫女さんが登場し、あれこれたくさんのお供えがのった祭壇を前に、開山と安全祈願の儀式が30分近く続く。最後に御神酒がふるまわれたが、登山中には酒を口にしないという信念にて遠慮する。
 それにしても、神主さんが榊を手にうやうやしくお祓いをしているとき、本来なら脱帽して頭を垂れるところを、デジカメでバチバチやってしまった。

4.往路を下山する

 下山の時間がせまり、あわてて昼食のおむすびをパクつく。その間、大量のハエが飛び交い集まるのには閉口した。もう少しで、氷ノ山山頂の印象が「大量のハエの飛翔」になりそうであった。
 来た道を引き返す下りだが、往路よりはるかに気を遣い注意を払わなければならない。美しい山並みを盗み見しながらの下山だ。

 ブナ林の平坦な道はウォーキング大会のような足どりで通り過ぎ、1時間で氷ノ山越避難小屋に帰着。

 小休止をとって元気に出発。麓近くでキャンプ場のほうへ回り込み、何度も曲がりくねった舗装道を歩く。

 下山すると豚汁のおもてなし。ゆっくりといただき、バスツアーのメンバーは高原の宿「氷太くん」で入浴。風呂から出て自販機で缶ビールを買うと、傍らにすでにビア缶を手にしたK女史。肴にと薫製の烏賊足をご相伴にあずかって、素晴らしい一日に乾杯だ。