1.入野駅~登山口
JR入野(にゅうの)駅前から国道432号の交差点を直進して、舗装道路の歩道帯を歩く。
緩やかな上りを10分ばかりで、左手に篁山荘(林業産物直売センター)が見えてくる。ここには広島県の名水に選ばれている篁水(こうすい)の水汲場がある。篁山荘の右手に「竹林寺登山道」の標識があり、ここが登山口になる。
2.天平のみちを竹林寺へ
道は「天平のみち」から始まる。「小野篁ゆかりの地散策コース」の案内板が立っている。
その昔、山麓に住む八千代という女性が竹林寺に千日の願をかけて参拝を続け、男子を出産する。その子が篁といわれており、やがて平安時代の文人・歌人である小野篁となる。そしてこの篁は、小野小町の祖父と伝えられている。
天平のみちには、これらの逸話にちなんだいくつもの歌碑や像がある。
そして小野小町の像と歌碑。
続いて小野篁の像と歌碑。
八千代の由来についての説明板と八千代像。
緩やかな道の途中には梵字岩がある。
分岐に出あったので上へと進む。姫路瀧とあるがわずかに水が湧いている程度だ。
松ヶ嶽城へ寄り道すると行き止まりで、城址の案内板が設置されていた。
引き返して道を急ぐ。また梵字岩が現れた。
3.竹林寺の周辺
1時間半足らずで竹林寺に到着した。
山門の両側には仁王様が安置されている。山門をくぐって広い境内を本殿に向かう。
八千代橋があり、池には沢山の白い睡蓮が花をつけている。
お堂全体の様子。中央に立派な本堂があり、左に護摩堂、右には十王堂がある。
境内のいっかくで昼食をとり、山頂に登ろうとするが道を見出せないままに下山となる。これは残念だった。後日、鐘楼のすぐ近くにあることがわかり反省することしきり。
下山は河内(こうち)駅方面へ向かう。登ってきた道までもどって東に進むと五差路に行き着く。道標が設置されており、ほぼ直進する道に入る。かつての車道のようだ。五差路から15分ほどで新らしい車道の下を通る。
ずっと旧道を進めばよかったのだが、途中で西側に広がる住宅地への舗装道に入り込んで大回りになった。ようやく杉森神社の前を通過して川沿いを東へ進む。沼田川の橋から見下ろすと大きな鯉がたくさんいるのに驚いた。河内町観光協会が餌付けして放流したものが棲みついているらしい。
真夏日にもかかわらず、参加者全員が元気で河内駅に到着。登山というよりハイキングといったほうがいい、まさしく夏向きのコースだった。