1.千畳敷散策(登山前日)
中央自動車道を駒ヶ根ICで下りて、菅の台バスセンター駐車場には14時頃に到着。平日の昼過ぎとあってバス待ちの混雑もなく14時20分に乗車できる。ジグザグの細い道を約30分、高度を800mばかり上げて駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅に着いた。
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ロープウェイもほどほど満員状態で待つこともなく乗り込む。
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発車すると6本の支柱の5本までを一望できる。標高1,730mの第1支柱と、その先に1,858mの第2支柱が近く見える。
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前回は2,000mあたりでガスに包まれて何も見えなかったが、今日は2,152mの支柱の手前で下りのゴンドラに挨拶。
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2,200mを越えたあたり、眼下に「三段の滝」の豪快な流れが現れる。急斜面を豊富な水が階段状に流れ落ちていく。全景を収めようと撮った左の方は車内光線の映り込みがひどい
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7分30秒で標高差950mを駆け上って千畳敷駅に到着する。
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『日本でいちばん空に近いホテル』が売りの「ホテル千畳敷」にチェックインして小休止。15時30分から千畳敷お花畑の散策に出かける。
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初めて対面する千畳敷カールだ(前回は霧で何も見えなかった)。宝剣岳がひときわ険しくそびえている。もっと広大な風景を予想していたのだが、何となく箱庭のように感じられた。けっしてそうでないことは、翌日の行程で知ることになるのだが・・・。
カールは、山地において、氷河の源流部に形成された谷のことで、氷河の浸食作用によってできた地形である(Wikipediaより)。周辺にはほかに濃ヶ池カール、三ノ池カールがある。平坦なカールの底(千畳敷)を切り立った裸岩壁(カール壁)が取り巻く独特の風景が箱庭的に見えるのだろう。
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細道を剣ヶ池へと下りる。剣ヶ池は、千畳敷カールの底部に位置する小さな池である。仲間たちは長い移動からの開放感でくつろいでいる。あたり一面が高山植物で白や黄色に染まっている。
ホテルからの移動時間を含め1時間ほど散策した。周辺で出会った植物は以下のとおり。
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○ハイマツ(這松)の雄花とマツボックリ
樹高は1m50cm前後か、文字どおり地を這うように繁っている。中部山岳地帯では標高2000m以上に自生する。
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○ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)、ミヤマゼンコ(深山前胡)
ミヤマアキノキリンソウは平地や山地に見られるアキノキリンソウの高山型。
ミヤマゼンコは高山の草地や礫地に自生する。シシウドに似ているなあ。
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○コバイケイソウ(小梅蕙草)
亜高山や高山のしめった草地や湿原に生育。風景を白く染めるが、毎年咲くとは限らず当たり年と外れ年がある。
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○ゴゼンタチバナ(御前橘)、サクライウズ(桜井烏頭)
ゴゼンタチバナは亜高山帯の針葉樹林に生育。白山の最高峰『御前峰』で発見されたことが名前の由来。
サクライウズは別名をキタザワブシ(北沢付子)とも。亜高山帯の草地や林縁に生えトリカブト同様に毒性が強い。
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○ミヤマコウゾリナ(深山髪剃菜)、コウメバチソウ(小梅鉢草)
ミヤマコウゾリナは本州中部以北と四国の剣山に分布。高山の草原に生育する。
コウメバチソウはウメバチソウの高山型の植物。北海道から中部地方以北の高山帯に分布する。
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○ヤマハハコ(山母子)、オンタデ(御蓼)
ヤマハハコは山地の日当たりのよい草原、崩壊地、道路法面などに生え、綿毛に覆われ白く見える。
オンタデは北海道の大雪山と本州中部以北の亜高山帯-高山帯にかけて分布。黄白色の小花が密集する。
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○モミジカラマツ(紅葉落葉松・紅葉唐松)、チングルマ(珍車、稚児車)の綿毛
モミジカラマツは北海道と本州中部以北に分布し、高山帯の湿り気のある場所に生える。白い部分はすべて雄しべ。
チングルマの綿毛は花が散った直後の穂。ふわふわとしたのは綿毛と果実で、稚児が遊ぶ風車に似ているのが
名前の由来とか。
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[余談1]怪我の功名?
消灯の9時前に星を見ようとホテル1階の展望コーナーに出かけるが、期待していた星空を望むことはできなかった。あきらめて就寝。ところが、1時40分頃に右足が攣り(こむら返りで)、飛び起きて芍薬甘草湯を飲み下す。
痛みが去り寝床に転がって窓を見上げると、なんと、夜空に無数の星が貼りつき輝いている。山の稜線と思われるあたりを、星がブリンクしながら移動する。あの光り具合は、以前に国際宇宙ステーションが上空を通過した時のものと酷似している。そして、なお煌めきやまぬ星をながめながら眠りに落ちる。これって、怪我の功名?
[余談2]朝焼けの富士山
同室のHさんと日の出を観ようと、5時前にホテル1階の展望コーナーへ。ここからは、東は甲斐駒ヶ岳から北岳、塩見岳、明石岳、そして光岳(てかりだけ)あたりまで、南アルプスを一望することができる。日が昇る方角がずれていて日の出は逃したが、朝焼けに淡く染まる富士山を観ることができた。美しい姿は20分ほどで雲に包まれる。ふ~む、早起きは三文の徳どころではない。
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2.駒ヶ岳神社から八丁坂分岐へ
少し睡眠不足ながら寝起きは爽快。立山や乗鞍岳では高山病で食欲不振になったが、今回は到着後に散策をこなし前泊であったこともあり問題なし。事前にIさんが準備してくださった高山病の薬は無用に!
ありがとうございました。 m(_ _)m
8時10分、いよいよ出発だ。大きなザックはホテルに預けてデイパックで身軽になる。まずは駒ヶ岳神社に参拝して山行の無事を祈る。
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登山口の八丁坂分岐までは遊歩道を歩く。左上には宝剣岳が青空を突いている。6時前に先発した4人の宝剣岳登山組は今どのあたりだろうか。6時頃はやや風が強かったが、今はすっかり弱まって微風程度だ。
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花崗岩を敷き詰めた道は歩きやすい。道の辺から、花の終わりかけたコイワカガミ(小岩鏡)が覗いている。
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一面にチングルマの群落。とても木とは思えない可憐な花をつけている。これがあの綿毛に変身するとは信じられないねえ。
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ほとんど平坦な道をゆっくり進む。下方に昨日の剣ヶ池が見えている。
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遊歩道の両側に花があふれている。黄金色に輝くのはシナノキンバイ(信濃金梅)とミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)。
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このあたりにもモミジカラマツが咲いている。
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振り返ると出発地点が見える。まだほとんど高度は変わっていない。すぐ先の八丁坂分岐から急に傾斜がきつくなる。登山口に到着だ。
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3.乗越浄土(のっこしじょうど)を経て宝剣山荘へ
この標識と看板を境に始まる八丁坂。急に道が険しくなる。
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進行方向に目をこらすと、道は細かくジグザグしながら高度を上げている。すでに大勢のハイカーたちの姿が見える。我々もリーダーを先頭に足並みをそろえる。
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浮石注意の表示を見ていたら足もとの石がガクガク。おお、気をつけなければなりません。すでに下山している人もチラホラ。
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まだ高度感はないがかなり登ってきた。小さくなったホテル千畳敷を眺めながらひと登りして小休止する。
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道のジグザグがよくわかる場所。ストックを操りながら大勢登ってくる。視線を移すと駒ヶ根の町と南アルプスの山並み。富士山は霞んで見えない。八丁坂でもとりわけ傾斜がきついのがこのあたり。素晴らしい風景を眺めながら、「千畳敷カールは決して箱庭ではない」とつぶやく。
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岩場にヨツバシオガマ(四葉塩釜)とミヤマダイコンソウ(深山大根草)の花。厳しい環境に息づく美しさに感動する。
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乗越浄土の直下から見下ろすホテルと千畳敷駅。左手上方に宝剣岳が近くなった。
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岩場に咲くチシマギキョウ(千島桔梗)とミヤマキンポウゲ。いよいよ乗越浄土が近づき、すぐ手前の階段を登る。
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崖に棚のように設置された木道(桟道)を歩いて乗越浄土に到着する。この桟道も下の階段も最近にできたようで、ずいぶん歩きやすくなっている。こうして、汗をかいてたどり着いたのは標高2,850mに開けた平地。前回は強風で帽子クリップがちぎれて、風に飛ばされた帽子を追いかけた場所である。
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小休止をとり、すぐ先の宝剣山荘へ向かう。すでに宝剣岳を制覇した4人は駒ヶ岳山頂を踏んで下山中であり、ここ宝剣山荘で待ち合わせする。我々7人のうち1人がここで引き返すことになり、4人組といっしょに下山にかかる。
ここまで来ても駒ヶ岳山頂はまだ見えない。6人は、山頂をさえぎる中岳を目指してスタートする。
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4.中岳を経て山頂へ
宝剣山荘の裏手には宝剣岳への道標が立ち、登山道にロープが張り巡らされている。宝剣岳のすぐそばにある天狗岩。その向こうに三ノ沢岳(2,847m)がそびえる。
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宝剣山荘の裏に古びて破損しかけた石碑があり、「真積霊神」「駒峯霊神」「開祖彦魂霊神」と刻まれている。木曽駒ヶ岳は木曽御嶽信仰の影響を受けた霊山であるといわれ、左右の2つの石碑は明治時代の小屋番の霊を祀る碑との情報もある。これで、乗越浄土という地名が腑に落ちる。
宝剣山荘の標高は約2,870m、標高差約55mの中岳までは比較的緩やかな道が続く。
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宝剣山荘から東に延びる伊那前岳(2,884m)への尾根を見ながら進む。
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中岳が近づくとちょっとしたガレ場がある。岩かげにヨツバシオガマ(四葉塩釜)が顔を出している。
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山頂手前は傾斜がきつく、植生保護の緑ロープの間を注意しながらひと登り。
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中岳山頂に到着してひと休みする。腰痛で平地歩きに苦しんでいるリーダーは、山に入ると変身するようだ。腰痛を手術で乗り切った自分にはその痛みがわかる。にもかかわらず、変身リーダーは山頂のひときわ高い石積みによじ登り、仲間と二人で手を振っている。驚きつつ、自分はカメラを片手に休憩中。
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ようやく姿を現した木曽駒ヶ岳の山頂。中岳から下に見える青屋根の山頂山荘まで下りて、山頂へと登り返すコースだ。前回のグループ山行ではここで強風に見舞われて立ち往生。それどころか立ってもいられず、身をかがめてしばらく待避したあげく、山岳ガイドの指示で撤退となった場所である。
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はてさて、一見すると緩やかで楽に感じられるのだが、石がゴロゴロしていて足の踏み場や一歩ごとの高低差が大きいのではかどらない。若者たちが跳ねるように下るのを斜に見ながら、ストックを慎重に操って低速モードの歩きに徹する。
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峠越えは気持ちが弾むものだが、その真逆の丼の底にいるようなこの地点は、まことに居心地が良い。ここでゆっくりしたいところだが登り返しが待っているのでそうもいかない。
傍らに「馬の背・濃ヶ池・西駒山荘へ」の道標が立つ。1913年(大正2年)8月26日、長野県伊那市の中学校による木曽駒ケ岳登山中に11名が犠牲になるという、大量遭難事故発生の地へ通じるルートである。そこには、遭難記念碑「聖職の碑」が建っているそうである。この事件をモデルにして、新田次郎が小説『聖職の碑(いしぶみ)』を著している。
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もうひと踏ん張りと歩き始めるが、さほどキツくない坂道が妙に足にこたえる。振り返ると中岳山頂までハイカーの往来が続く。
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山頂間近の厳しい環境に、コマクサ(駒草)とイワツメクサ(岩爪草)が咲いている。大切にしなければならない。
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山頂直下に赤屋根の「頂上木曽小屋」が見える。いよいよ、木曽駒ヶ岳山頂に到着だ。休憩しなければ2時間ほどのコースタイムだが、小さな休憩を頻繁にとりながら3時間20分で山頂を踏むことができた。チームの年齢を考慮した重み付けのタイムスケジュールにほぼ近く、「◎」の評価はムリにしても「○」がもらえそうである。皆さん、お疲れさ~ん!
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5.山頂風景
山頂は賑やかだ。みんな良い表情をしている。山名と標高の二本の標柱を確認する。
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一等三角点にタッチして立派な山頂方位盤に近づくが、崩落の危険があり立入禁止。背伸びして上方を撮すが意味不明。
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こんな素晴らしい風景を眺めながら握り飯を頬ばる。左の山が真北方向で大棚入山(おおだないりやま:2,375m)、真ん中は茶臼山(2,653m)、右は将棊頭山(しょうぎがしらやま:2,730m)。ちょうど正午頃だが雲が増えてきた。
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広場の将棊頭山側で昼食をとる人たち。オヤ、右下の可愛い子は4~5歳だろうか。しゃれたアウターに小さなリュック、ミドルカットの靴に登山帽。決まってるね~。
すぐ近くに「馬の背・将棋頭山」の道標が立つ(道標には将棋と表記)。この将棊頭山こそ、先の「遭難の碑」が設置された山である。遭難の碑まで約1時間45分、将棊頭山にはさらに30分ほどで立てるらしい。
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駒ヶ岳山頂には2つの社殿が鎮座する。下山直前に両方に参拝するが、後で調べると木曽側にあるものが木曽駒ヶ嶽神社で、伊那側にあるものは伊那駒ヶ嶽神社とのことである。
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40分ばかりで下山に取りかかる。山頂は360度の眺望がきくのだが、雲が湧いてきたこともあり北アルプスの山々を同定することはできなかった。左に伊那前岳(いなまえだけ:2,883m)、中央に宝剣岳、右寄り奥に空木岳(うつぎだけ:2,864m)、右側には三ノ沢岳がそびえる。中央アルプスに限っても、あまたの山々が存在を主張している。近辺に居住する若者たちは幸せだねえ。
最近は下山時にこむら返りが常態化して困っていたが、Iさんが「下山前に芍薬甘草湯を飲むと起きなくなる」と教えてくれたので、ここで服用する。
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6.八丁分岐へ下山して剣ヶ池を巡る
頂上山荘の方に下りていると、リーダーが「あっ、鳥がおる!」。「えっ、もしや雷鳥では?」。カメラに収まったのはイワヒバリだった。
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いちど歩いたルートだから楽に戻れると思っていたのだが、中岳への登り返しはなかなかキツい。小休止していると30人のグループが上がってきた。背中に「わざわざ佐賀から来ました」とプリントしたTシャツの男性も。性別・年代はさまざまだが、かなり疲れた顔もチラホラ。
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宝剣山荘へ着いてくだんのグループはモグモグタイム。先に下りることにしたが、宝剣岳の存在感はすごいねぇ。しかし、今度は登りたいかと聞かれれば首を横に振る。ぶるぶる、チキンハートの自分は、今までひたすら注意深く歩いてきたわけで、あのような鎖場へのチャレンジはとうていムリ。今後も安全・安心な道を目指します。
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やっぱり箱庭のように感じるこの風景。だが山の下りは気を抜けない。若者に道を譲りながらそろり静かに下り進む。
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ハクサンイチゲ(白山一華)を見ると心が和む。ミヤマキンポウゲとシナノキンバイが元気をくれる。
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千畳敷駅がしだいに明瞭になり広場のハイカーたちが見えてきた。前を行く仲間3人との距離がひらき、マイペースの後続3人は、シナノキンバイとチングルマの花畑をマイペースで追う。
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八丁坂分岐が近づいたあたりに、ウラジロナナカマド(裏白七竈)が咲いていた。往路と別の経路で帰ろうと、八丁坂分岐を剣ヶ池方面へ下ることにする。
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途中で仲間から連絡が入り、「ロープウェイが混んでいるので早く戻るように」とのこと。他の仲間たちは仕度ができていて、我々3人の帰着を待っているのだ。
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これはヤバいと、池を通り過ぎると急いで坂道を登る。実は、今日の行程でここが一番キツかった。
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仲間はありがたい。ホテルにデポしていたザックを引っさげて乗り場へ行くと、「ここへ入って!」。後ろの皆さんごめんなさいと列の先頭側に並び込む。ロープウェイの臨時便が運転されていたこともあり、早々としらび平に帰着することができた。
ところで、Iさんの助言で飲んだ薬のおかげで、下山中に足が攣ることもなく無事着地。ありがとうございました。
[余談3]静かに盛り上がる
ホテルルートイン駒ヶ根インターには16時頃に到着する。食事をどうするかの相談で、「女性は女性たちだけで食べま~す!」ということになり、ムム、これはきっと旨いものを食べに出かけたに違いない。
置いてきぼり(?)の男どもは、ホテルのレストランの一角に席を確保して反省会だ。まずは定番の夕食メニューと生ビールで反省。続いて居酒屋メニューを見て、追加ビールや地酒飲みくらべセットなどで反省を繰り返す。これはもう、とても静かに盛り上がった忘れがたい集いになった。.... 乾杯!
7.帰路は妻籠宿へ立ち寄って
Fさんたちの起案と案内で、帰路に妻籠宿へ立ち寄ることになった。前日から激しい雨や雷雨の予報が出ていて走行が危ぶまれていたが、明けると好天の連続。8時20分にホテルを出発し、山あいの頭が混線しそうなルートを走り抜けて、9時45分頃に妻籠宿の中央駐車場に到着した。
コロナ禍の影響をまともに受けているのだろうか、観光客が少ないのに驚いた。鄙びた街並みと懐かしさを感じさせる家々の風景。通りすがりではなく、ここに身をおいて散策し、食べ、空気をまとうのがこの町への礼儀かも知れないと感じている。
以下の写真は不出来だが、記憶を留めるために添えおきます。またゆっくりと再訪したい。ついでながら、御菓子司・澤田屋で求めた「木曽伝承の栗きんとん」は実に美味であった。
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