名 称

ひがしおたふくやま

所在地

兵庫県神戸市東灘区

標 高

697m

山行日

2016年3月21日

天 候

快晴

同行者

なし

アクセス

阪急芦屋川駅から阪急バス芦屋ハイランドまたは山口営業所行きで東お多福山登山口下車

マップ

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

阪急バス・東おたふく山登山口バス停スタート 11:26登山口 11:33東お多福山山頂(昼食)12:08~12:40
621mピーク三角点 13:02雨ヶ峠 13:04~13:08本庄橋跡 13:29七曲り峠 13:35
土樋割峠(どびわりとうげ) 13:43東おたふく山登山口帰着 14:03

1.阪急芦屋川駅から登山口へ

 阪急芦屋川駅で下車して、駅隣のバス停から1時間に2本ある芦屋ハイランド行きか山口営業所前行きに乗る。春分の日を挟む三連休の3日目、好天とあってハイキング姿が多い。

 車内は大半がハイカーたちで、バスは急勾配の道路をどんどん標高を上げて行く。さしずめ登山バスといった感じだが、わずか10分少々で「東おたふくやま登山口」バス停に着く。バス進行方向からやや左に振った舗装道路を進む。

 少し行くと「東おたふく山ハイキング道」の道標がある。さらに進むと分岐になって次の道標に出合い「東お多福山・土樋割峠」の方へと進む。

 車両通行止めの鎖の向こうにも道標がありここが登山口である。山頂までは1.0km、左折して進む。

2.山頂へ向けて

 この標識が面白い。普通なら「イノシシ出没、注意!」といったところだが、ここでは「イノシシにエサをやらないで! 噛みつくことがあります」とある。添えられた絵にも味がある。その横を一段下りて、沢を渡る。

 渡った先には見間違えようも無い、黄色地に黒赤の鉢巻きを締めた道標。まずはカーブした坂に踏み込んで行く。

 わかりやすい、こんな立派な道標が立っている。いよいよ深山に向かって行く感じ!

 これでもか、と立つ道標と黄色の鉢巻き。安心して歩くことができて感謝!

 オオ! 山中かと思っていたら左の視界が開けて、豪華な邸宅と広い庭。ここが居住区域の西端で、右折した山側に道が拓けている。

 道幅は狭いが整備された階段。しばらくは石ころが転がる溝のような道を登って行く。

 登山口から20分、傾斜が緩くなってきて山頂が近づいた感じだ。

 急に南の視界が開けた。東灘区から芦屋市を一望できる。さらにひと登りすると山頂である。

3.東お多福山山頂風景

 山頂に到着した。東西に細長い広場があり、北へ直進すると土樋割峠方面、左折すると雨ヶ峠に向かう。何組ものグループが山頂広場でくつろいでいる。ゆっくり写真を撮りながら歩いたのだが、予定より30分も早い到着だ。

 同年代の男性3人組みが愉快そうに話し込んでいる隣りに腰を下ろし、正面の美しい木々の姿を観賞しながら愛妻弁当を開く。その間にも何人ものハイカーが会釈しながら通り過ぎて行く。

 昼食を終えて振り返ると、アセビが純白の花をつけている。

 南東には尼崎から大阪中心部の大パノラマ、少し南に振ると芦屋から西宮方面を一望できる。

4.草原を雨ヶ峠へ

 山頂から草原を目指して下りて行く。1970年中頃まで、東お多福山にはススキの草原が広がり多くの山野草が生育していたらしい。今では山全体がネザサに覆われており、ススキ草原の再生に向けた取り組みが行われている。

 左前方に広がるポートアイランドと海の風景を見ながら、快適に歩いて行く。

 遠く山頂に六甲ガーデンテラスが見えてきた。右手の山頂にアンテナが立つのは六甲最高峰だ。以前に歩き回っていた六甲山系のコースを遠望することができ、ひときわ感慨深い。

 ネザサが刈り込まれた草原を見ながら丘を越えて行く。木々の周辺にはこんな具合にネザサが残っている。

 草原の北側に見える六甲最高峰の山頂にズームで寄ってみた。

 空に向かうような細道を登る。このあたりには何本も踏み跡があり、あちらこちらでハイカーたちがくつろいでいる。

 ピークを越えると眺望が開け、緩やかな踏み跡を下りて行く。

 やがて道端にベンチがあり、その反対側の一角に四等三角点が設置されている。ここが621mピークだ。

 木の間越しの下方に芦屋カンツリー倶楽部のコースを見ながら下りていると、行く手が賑やかになってきた。

 雨ヶ峠に到着した。木の下で語り合うグループ、東屋で憩う人、元気よく出発する人たちなどで賑わっている。今日ここまでに何十人と出会っただろうか。道がわかりやすく歩きやすいこともあり、家族連れや子どもの姿も多い。

5.本庄橋跡~土樋割峠(どびわりとうげ)を経て下山

 進路を北にとって土樋割峠へと向かう。雨ヶ峠から5分ほどで道標の立つ階段に出る。

 左に砂防ダムを見ながら階段を下りて、林の中を進むと住吉道になる。、

 飛び石で沢を渡るとヤブツバキが赤い花をつけていた。

 石段の坂道を登って小さなピークを越えると道標があり、六甲最高峰に向けて進む。

 木橋を渡るとすぐ先にダムがあり、ここが本庄橋跡である。今はないが、かつては住吉川を渡る石橋が架けられていたそうだ。江戸初期のころ、灘地方と有馬を結ぶ山越えの交通路、いわゆる魚屋道(ととやみち)が通っていたらしい。

 再び石段を登ると鉄パイプで足場が組まれており、梯子が設置されている。

 梯子を登って工事中の本庄砂防ダムを越えて行く。

 七曲り登り口に着いた。直進する「太陽と緑の道」は、一軒茶屋を通って六甲最高峰に向かう道である。ここは右に曲がって土樋割峠へと進む。

 道幅が広くなり、だら長の上り道が続く。道標があり、「土樋割峠を経て奥池」へと進む。

 土樋割峠(どびわりとうげ)に到着だ。ここから北に入り込むと、蛇谷北山から石宝殿へと左に巻いて六甲最高峰に登れるようだ。

 今回の山道歩きはここまでで、後は舗装道路をひたすら下りるだけ。道標に「東お多福山バス停 20分」とあるので、どうやらギリギリで予定の1本前のバスに間に合いそうだ。

 登山口まで帰着して、カラフルなマンションの下を通り抜ける。

 バス停には先着のハイカーたちが待つ。到着して乗り場標識をカメラに収めたら、1分遅れのバスがやって来た。
ラッキー!