1.登山口まで
バスの窓から伊吹山の雄大な姿が見えてきた。間もなく三宮神社前に到着した。
軽く準備運動をして登山口に移動する。「伊吹山」のアーチを通り抜けると緩やかな階段があり、11時18分に出発だ。
2.ひたすら山頂に向かって
15分も進むと岩が露出したデコボコの道になる。相棒はこの時点ではご機嫌なのだが・・・。
木々が茂っているので直射日光は避けられるが、九十九折りの急坂で汗が噴き出してくる。25分ほどで建物が見えてきた。
建物は旅館「伊吹高原荘」である。ちょうど一合目で標高420mにあたる。長めの給水休憩をとって出発。
ここからゲレンデ歩きになる。緩やかな傾斜に見えるが少し歩くと建物が小さくなり、かなり高度を稼いでいることがわかる。まだスタートしたばかりなのに、相棒はかなり疲れているようだ。
平坦な上り道が続く。体の曲がり具合から道の傾斜がわかりそうだ。草むらに愛らしいカワラナデシコが咲いている。
二合目あたりからの眺望。ここでも小休止する人たちが多くいて先頭との距離が次第に開いてくる。
三合目までの道中ではたくさんの花と出会った。オトギリソウとツリガネニンジン。
ハクサンフウロとエビラフジ。
そして、ウツボグサとヒメフウロ。
平坦な道をゆっくり歩む。三合目に到達した。
高台に、廃業になったゴンドラ駅と廃業レストランの建家が見える。オカメガハラにはヒオウギが咲いていた。
五合目の手前には売店と自販機がある。スポーツドリンクは自販機より売店の方が安かった。ここで小休止をとる。
ついに五合目までやってきた。登り続ける一行の先にはジグザグの道がのびている。
クサフジが咲いている。六合目手前の避難小屋が見えてきた。
避難小屋に近づく。このあたりからふり返った西方面の眺望、遠くに琵琶湖が広がっている。
やがて七合目を過ぎると道が急に険しくなってくる。ストックを利用しながら注意深く登る。おや、相棒がリュックを背負っていない!
これは、岩場の急坂を登りきったあたりでのパノラマ写真による眺望。
八合目を越えて続く急坂。クサボタンが沢山花をつけているのだが、相棒には見えているのかな?
足元はますます険しくなり急な岩場が続く。それに連れ眼下の風景はいよいよ美しくなる。
クルマバナが咲き始めており、ミツモトソウの黄が愛らしい。
九合目を過ぎて、山頂遊歩道の案内板の前でひと息入れる人たち。ここからはお花畑を観ながらゆっくり進むことに。
シモツケソウとコオニユリ。
クガイソウとサラシナショウマ。
メタカラコウとワレモコウ。
3.山頂の風景
遊歩道から山頂に上がって行く。最後尾をゆっくり登ってきたので、登山口から4時間以上かかってしまった。なんと、広場に売店が並んでいる。
山頂にはゆかりの日本武尊が祀られている。山頂標識が設置された高台に立つ相棒。ようやく笑顔が戻ってきた。
下山時間がせまっていたが、駆け足で三角点へ向かう。一等三角点にタッチして、眺望を手早くカメラに収める。
最初の1枚は、左手前に登山口方向があり西の遠くに琵琶湖が広がっている。
次は南東方向の山々の風景。そして最後の1枚は、北側の伊吹山ドライブウェイ八合目駐車場方面の風景だ。
4.八合目駐車場への下山
帰りのバスが待つ八合目駐車場に下りて行くと、登ってくる沢山の人たちとすれ違う。道のわきにはシシウドが花火のように咲き誇り、草原いちめんに群落をなしたイブキトラノオが踊っている。
長い木段をかけるように下り、最後尾のメンバーとして駐車場に下り立った。
かなりゆっくり登ったので、4時間はまずまずのコースタイムといえよう。われわれがバスに乗り込むと間もなく発車し、車内は疲労で熟睡モード。関ヶ原で温泉に入ってようやく生き返った心地になる。裏庭に出ると、すぐ間近に伊吹山が鎮座しており感動を新たにした。