名 称

にじょうざん(ふたかみやま)

所在地

奈良県葛城市・大阪府南河内郡太子町

標 高

517m

山行日

2014年1月13日

天 候

曇り時々晴れ一時小雪

同行者

相棒と

アクセス

近鉄南大阪線・二上山駅下車

マップ

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

近鉄南大阪線二上山駅到着 12:00二上山登山口 12:20「二上山線歩道案内図」がある分岐点 12:44
ベンチ(昼食) 12:50~13:14266m三角点 13:16大津皇子の墓 14:03
二上神社 14:07雄岳山頂 14:09馬の背 14:27雌岳山頂到着 14:35~56馬の背 15:03
祐泉寺 15:40鳥谷口古墳 15:52傘堂 16:02當麻寺 16:20~32当麻寺駅 17:00

1.二上山駅から登山口へ

 近鉄南大阪線の二上山駅に着くと、すぐそばの踏切を渡る。

 整骨院の前に道標がある。予定では道標とは逆方向に住宅地を進むつもりだったが、最近設置されたと思われる道標に従うことにする。

 道標に導かれると5分少々で県道165号に出て、左折するよう指示がある。

 歩道を進むと陸橋が見える。この陸橋を上がって配水場タンクの方へ進む。この部分には標識がないので要注意。

 タンクに着くと左手に登山口が見え、雄岳まで2.4kmとある。二上山駅から約15分、整備された山道に入って行く。

2.登山口~大津皇子(おおつのみこ)の墓~雄岳山頂

 ふかふかの松葉を踏みしめながら5分、左手に碧の池が現れる。

 ゆるやかな道はやがて渓流沿いへと変わる。

 しっとりと落ち着いた雰囲気が漂う山道。渓流とクロスする道をハイキング気分で進む。

 分岐に出会った。左右どちらに進んでも雄岳に向かうはずであるが、266m三角点を確認するために左に折れる。

 ここから急な上りになる。石や木組みの階段を5分ほど登るとベンチがある平坦地に出た。

 昼食は、あべのハルカスの「おこわ米八」で買った「おこわいなり」。ほどよい味付けのお揚げに詰められた5種類のおこわの美味しいこと。パワーもバッチリだ。

 マップをチェックすると266m三角点はこの付近にあるはず。荷物を片づけてやってきた方向をふり返ると、ベンチの向こうに踏み跡と見られるものが・・・・。

 何が書かれているのか判然としない表示板が木に結ばれ、その奥に三角点を発見!

 元に戻って出発するとすぐに雄岳六合目の標識。落ち葉のなだらかな道をゆっくり前進する。

 5分ばかりで二上神社口駅からの合流点。いくつものベンチが設置されている。2~3分の間に何人ものハイカーに出会う。

 しばらく木組みの急坂が続く。途中にはこんな鉄製の階段もある。小雪が舞ってきた。

 息が上がりそうな階段の連続だったが、この様子だと相棒はだいじょうぶなようだ。山頂へはもうひと息だ。

 大津皇子の墓に着いた。案内板に宮内庁名で「天武天皇王子大津皇子二上山墓」とある。

 少し上ると山頂で、葛木二上神社(かつらぎふたかみじんじゃ)がある。

 山頂広場の案内板。眺望がないのでハイカーたちは次々に通り過ぎて行く。

3.馬の背~雌岳山頂~馬の背

 さあ、元気よく雌岳に向かって出発だ。まずは急な下り階段からスタート!

 どんどん下りて行くと「馬の背」と呼ばれる鞍部になる。

 「馬の背」には売店とトイレがある(売店は閉まっていた)。ここはダイヤモンドトレールのコースであり、起点の屯鶴峯(どんずるぼう)に通じている。

 雌岳に向かって直登に近い急階段が続く。山頂には「金剛生駒紀泉国定公園・二上山雌岳474m」の石碑。

 山頂の広場にはたくさんの人たちがくつろいでいる。中央に大きな日時計があり万葉集の歌碑が立っていた。

 雌岳山頂からの眺望は素晴らしく、大和三山を一望することができる。耳成山一帯は驟雨に見舞われているようだ。太い柱状の飛沫のようなものが香久山の方へゆっくりと移動している。
 先日の大和三山巡りの折りに、美しい二上山の姿を眺めた畝傍山にズームで寄ってみた。

 遠く葛城山から金剛山にかけての山容をうかがうことができる。ズームでせまると金剛山山頂のロープウェイ千早駅が見えている。

 木立のフィルター越しに見える雄岳。「岩屋」への道標があったのでしばらく降りてみるが、時間の関係で途中から引き返す。

 下山しようとしていたら、山頂直下の東屋から腕が差し出されている。手のひらにのせた餌をヤマガラ(山雀)が食べにやってくるのだ。こんな光景は始めて見た。手に留まって餌主のほうを見ている瞬間をゲット!

 ふたたび馬の背に下りてくる。ここから祐泉寺へ向かう。

4.祐泉寺への下山

 下山は急坂の連続だ。落ち葉に足をとられないように気をつけて進む。

 小さな子供連れの4人組みが先を行く。「二上山源流水」と書いた水飲み場があり、コップが備え付けられている。

 方々に沢を跨ぐ橋がある。

 そして滑りやすい岩場と岩を刻んだ階段。

 35分少々で祐泉寺まで下りることができた。祐泉寺門の手前の地蔵堂には「迎春一隅を照らす」の貼り紙が明るさを添える。

5.當麻寺(たいまでら)~当麻寺駅(たいまでらえき)

 祐泉寺をあとに當麻寺方面へと舗装道を行く。

 左手に三体のお地蔵様。山里の風景を歩いていくと鳥谷口古墳がある。

 実はこれが大津皇子の墓ではないかとの説もあるようだが、真偽のほどは定かでない。

 大竜寺を通り越してすぐに傘堂(かさどう)がある。一本柱の上に本瓦葺の方形造の屋根がのった珍しい形で、全体の形が唐傘に似ていることから傘堂(または唐傘堂)と呼ばれ、安楽往生を願う庶民信仰の対象になっている。

 道に迷いながらも當麻寺黒門(北門)に着いた。また裏側からお参りすることになるなと思いながら門をくぐる。どっしりとして美しいのは国宝の本堂。

 時間にせかされながら西塔、金堂と見て回る。

 そして東塔と仁王門。

 参道を出て門前町の雰囲気につつまれた家並みを当麻寺駅へ向かう。

 当麻寺駅到着で二上山登山は完結。これから伊勢へ移動して一泊し、明日は伊勢神宮参拝を予定している。