名 称

ろっこうさいこうほう~おおひらやま

所在地

兵庫県神戸市東灘区・神戸市北区・宝塚市

標 高

六甲最高峰 931m、大平山 681m

山行日

2014年3月11日

天 候

晴れ

同行者

なし

アクセス

六甲ケーブル山上駅からバスで六甲ガーデンテラス下車

マップ

〔ガーデンテラス~六甲最高峰〕

〔六甲最高峰~大平山〕

〔大平山~塩尾寺〕

〔塩尾寺~宝塚駅〕

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

六甲ガーデンテラス(昼食) 12:30~13:00極楽茶屋跡 13:14六甲最高峰 14:00~14:10
一軒茶屋 14:15~14:20船坂峠 15:40~15:45大平山山頂 16:15大谷乗越 16:40
(小休止と軽食)16:46~17:02岩倉山山頂 17:41塩尾寺 17:57~18:02JR宝塚駅 18:55

1.六甲ケーブルでガーデンテラスへ

 交通事情で約1時間遅れでの六甲ケーブル下駅への到着。12時ちょうど発のケーブルカーがやってこない。保守点検作業の影響で少々遅れて発車のアナウンスが流れる、なんてこった。

 六甲ガーデンテラスの南側ベンチでコンビニ弁当をパクつき、パンをかじる。同じようにパクついている者がもう一人いるようだ。お茶を飲みながら眼下の風景をカメラに収める。

2.極楽茶屋跡~六甲最高峰

 もう一人の御仁が先にスタートしてきょろきょろしていたが、六甲有馬ロープウェイに通じる車道の方へ下りていったようだ。以前に縦走路がわからなくて同様のコースをたどったが、今回はマップがあるので外すわけにはいかない。そのポイントに立つと、フェンスに派手な標識が設置されていた。スリップしそうな山道の雪が気にかかる。

 防災無線の六甲山中継所まで登って細道を下りて行くと、10分ほどでドライブウェイに出る。

 ちょうど出たところに極楽茶屋跡があり、ここから少しの間は車道脇を歩く。

 六甲最高峰までの縦走路は、ドライブウェイとクロスしながらアップ・ダウンを繰り返している。残雪の凍結部分で足を取られないように、慎重に足を運ぶ。

 最高峰への分岐に着いた。向こうからご婦人が上がってくる。ここで休憩時間をとるわけにはいかないので、東屋は素通りする。

 ご婦人が電波塔を撮影中。それを待ってカシャッ!

 順調に進むことができて六甲最高峰には14時ちょうどに到着。先ほどまでにぎやかだった山頂が静かになった。

 ご婦人と挨拶を交わし、三角点を撮影しようとしていたら、傍に来て三角点の埋まっている部分を指で掘り出して文字が見えるようにしてくれる。彼女は芦屋から単独で登ってきたそうで、もっぱら三角点を撮影して歩いているという。いささかご高齢とお見受けしたが、芦屋から3時間での到着は立派。彼女によると、ここの三角点の文字は女文字だそうで、なるほど、そう見えなくもない。山歩きは時折り、こんな愉快なシーンをプレゼントされるのがたまらない。

3.一軒茶屋~大平山山頂

 芦屋のご婦人は、これから有馬温泉へ下りると元気よく去っていった。一軒茶屋の方を振り返ると、さっき山頂で会った若者たちがいる。コーヒーを飲みたかったのだが時間がたりない。

 右側の縦走路入口に気をつけながら車道脇を歩く。右側に道標が現れ、ここから山道に踏み込む。

 ふたたび車道に出ると「芦屋市」の標識があり、付近の石垣の上に「標高865.0m」と刻まれた石碑があった。

 左側に「奥池・宝塚」の道標があり、そこを入り込んで鉢巻山を巻くように進む。

 また車道に出た。車道側を振り返ると鉢巻山トンネルが見えている。

 車道進行方向の右には鳥居があり、扁額に「石宝殿 白山の宮」と刻まれている。その先から道路は大きく右へとカーブしており、左側に「カーブNo.113」の標識と「宝塚・大平山」の道標が立っている。ここを入って行く。

 すぐそばに「宝塚まで12km」の標識があり、雪の多い凍結気味の道が続く。ここからは延々と近畿自然歩道を歩くことになる。

 水無山を経て尾根道を進み船坂峠に着く。

 木々を縫うように細道を行くと「宝塚」の道標があり、道が右に落ち込むように下っている。

 舗装道に出ると、ややあって左手にNTTドコモの無線中継所が見えてくる。これが見えると大平山はすぐそこだ。

 大平山の山頂へ登るため、道路左側からの入り込みを注意深く観察しながら進む。こうして見つけた道を少し登ると、大平山の三等三角点があった。

4.岩倉山~塩尾寺

 大平山の東端のカーブに小さな階段があり、宝塚への道標が立つ。階段を下りてUターン気味に鎖のついた急階段を下ると車道だ。

 大谷乗越で車道がうねったようにヘアピンカーブを描く。それを見ながら車道を横断して北に向かう。

 薄暗い山の東側に穴が空いたような空間が現れる。わずかに盛り上がった四畳ほどの場所から、深谷貯水と思われる池と宝塚方面の街並みが展望できる。蓄積していた疲労が一気に吹き出して座り込む。とりあえず、時刻の経過に目をつむって予備食のおにぎりを食べる。後から振り返るとこの間の休憩は16分で、おにぎりと2欠けらの板チョコが確実にパワーをつけてくれた。

 疲労が抜けて元気よく立ち上がるが、あたりが暗くなっているのが気にかかる。まだ午後5時なのだが・・・・。道標を確認して先を急ぐ。

 こんな場所にも六甲全山縦走路の道標がある。通り抜けると送電線が目に入り、電線路の真下まで移動する。マップを見直して、岩倉山の山頂が電線路のわずか東に位置することを確認する。

 注意深く進んで左折路を見つける。これが山頂への道である。はたして、そこには祠があり、正面に三等三角点の標石が設置されていた。

 「塩尾寺・宝塚」の道標にしたがって、砂混じりの山道と階段を小走りで下りて行く。

 やっと塩尾寺(えんペいじ)に着いた。今回の山行の無事を感謝して参拝する。庭には、3月18日の護摩会法要のお焚き火の準備が行われていた。

5.ゴールの宝塚駅へ

 18時2分に塩尾寺を後にする。宝塚駅まではなお1時間近くかかる。舗装路を足早に下りて行くと宝塚が一望できる場所があった。すでに夕暮れ時を過ぎて、街は照明に彩られている。

 塩尾寺からの下山は写真(左)のような風景で街にジョイントされる。と言っても、これで下山が終わるわけではない。まだかなりの高台にあり、駅までは長い下りが続く。
 ところが、駅に向かう途中、道が違っているようで不安になるが誰もいない。自転車で坂を登ってくる女の子がいたので呼びとめて道を尋ねると、間違った道をかなり下りてきていることを教えてくれ、正しい場所まで送ってもらえることになった。
 その道々、彼女はピアノを専攻している女学生で、スイーツの店でアルバイトを終えての帰りであることなどを話してくれる。昔、息子のバイオリンコンクールで宝塚を訪れたことを話すと、彼女の口から、懐かしい「ベガホール」の名前をきくことができた。

 こうして正しい場所まで送ってもらい、無事ゴールの宝塚駅に到着した。全山縦走の祝いは宝塚でと思っていたのは果たせなかったが、感謝の念と達成感を抱いての帰路となった。