1.バス駐車場から登山口まで
高速道路をバスで3時間、葛城山登山口に近いバス駐車場に到着した。他にもバスが何台も並び、大勢が登山口方面へ移動中。
葛城山ロープウェイ乗り場は乗客でごった返している。この時期、1~2時間待ちはあたりまえらしい。われわれ登山組みは待ち行列を横目に登山口へ向かう。
着いたら各自自由に準備運動で体をならす。準備ができたらゲートを開けていっせいに出発だ。
2.山頂に向けて
おりしもロープウェイが下りてきた。歩けば2時間前後のところを5分で移動する超便利な乗り物も、ハイカーたちは無関心。山に向かって、無心に一歩ずつ踏み出して行く。
少し歩くと櫛羅の滝。そもそもは弘法大師が「供尸羅」と命名されたものを、後の領主が文字が良くないとして改名したと記されている。「この滝に浴すると脳病によく効く」とあるが、遠望にとどめる。
櫛羅の滝を過ぎるとしだいに山らしくなる。木製の急な階段が続くので足元に気をつけてゆっくり登る。
小休止をとって軽いストレッチで足の緊張をほぐす。頭上の木々の天上は曇っているようだ。
ニノ滝をやり過ごしてふたたび小休止。この先からは路面に小石や岩などが現れ、細い木橋もあるので注意しながら登って行く。
傾斜が緩くなり周囲が開けてきたようで山頂が近づくのを感じる。幻想的なブナの林に足が止まる。
最後のひと上りで舗装道路に出た。ロープウェイ葛城山上駅からの道でおおぜいの軽装姿が歩いている。
山頂周辺にはロッジや売店などがある。白樺食堂の前を通り、ビールの看板とおいしそうなクルミ味噌の焼き団子を横目にトイレ休憩。
ここからまだ少し上にある山頂に向けてガスに霞む細道を登って行く。そして、山頂のモニュメントと三角点に到達!!かなりスローペースで、登山口から2時間15分かけての山頂となった。
3.自然つつじ園
山頂からなだらかに広がる斜面で昼食の弁当を広げるが、ガスで見通しがきかない。食べ終わるころにガスが散りだして、斜面を回り込むように「自然つつじ園」の方へ下りて行く。
突然開けた視界に息を呑んだ。眼下が朱に染まっている。さすがに「一目百万本」と言われるツツジの名所だ。一帯を覆うように咲いたツツジの園に、人がゴマ粒状に貼り付いている。
しばらく見とれていたら、雲に隠れていた金剛山がちょっとだけ姿を見せてくれた。
4.北尾根コースを下山
滞在はわずか1時間で、13時5分に下山を開始する。ダイヤモンドトレールのルートを歩いて、北尾根を下りるコースだ。
緩やかな起伏のダイヤモンドトレールのルートを歩き、右折して北尾根コースに入ると急坂が待っている。北尾根を下り始めて40分ばかり、右後方を振り返ると遥かに山頂が見えた。
ひたすら足元に気をつけて下りる。下方に遠く奈良盆地の南部が広がる。谷を下りる豆粒のようなロープウェイの車両をズームでとらえる。
何度も滑りそうになるのをこらえながらの下山。麓のロープウェイ駅が見えてきた。比較的緩やかになってきたスロープだが、最後まで油断できない。