1.磐山登山口へ
宇野バス・ネオポリス線を利用し桜ヶ丘西2丁目で下車する。すぐそばの信号を渡って緩い坂道を直進する。
四差路を左折して直進、右側に大屋根の西1丁目集会所を見ながら進む。
最初の角を右へ入ると左側にソーラーパネルが見えてきた。
左手に広がるのは「赤磐桜が丘メガソーラー発電所」。300Wパネル5,760枚で一般家庭600世帯分の発電をしている。登山口はその奥にある。
「磐山自然観察路」の手書き地図と注意書きの掲示版が設置されている。注意として「一人では山に入らない」とあるが、こればかりはご勘弁を! 地図には磐山ルートA・B・Cと観音山ルートが描かれていて、現在地はルートC。これを登って磐山を訪ね、尾根ルートで観音山に立った後に、可能なら龍王山を往復して観音山ルートから下山することにする。
登山口には赤く熟した柿が鈴なり。ゆっくりと登山口に踏み込む。
2.磐山ルートCを磐山へ
ルートCは緩やかな幅広い道で始まる。ふかふかの落葉の道だ。
このように「磐山ハイキングコース」のプレートが各所に設置されている。
登山口からゆっくり歩いて10分ほどで尾根に出ると、磐山・観音山分岐の道標と出会う。
まずは磐山を訪ねるので左折する。木立のトンネルを進むと数分で磐山山頂の標識が立つ。
山頂標識から右へ上がると山頂広場だ。木々が繁茂しないように伐採し手入れされている。
東に展望が開けている。日の出を拝するにはベストポイントだろう。麒麟ビール岡山工場にズームで寄ってみる。熊山と周辺の山々を一望できる。
あれは稲わら焼きの煙だろうか。野焼きが規制または禁止されている地域もあるようだが、この季節の風物詩だよねえ。山頂の閑かな時間を愉しんで尾根道に下りる。
3.尾根ルートを観音山へ
磐山・観音山分岐まで戻って再び快適な尾根歩きで観音山を目指す。
尾根ルートには、100mごとに磐山までの距離を記した道標が設置されているので道迷いの心配はない。磐山から300mほど観音山寄りのあたりだろうか、開けた場所に人名のラベルが付いたたくさんの苗木が植えられている。大勢の力で里山の保全が進められていることに敬意を表したい。
尾根道だが両側の雑木で眺望はない。しかし木洩れ日の静かな空間をゆっくり歩くのは格別だ。磐山から450mの道標を通り過ぎる。
すぐに観音山登山口分岐の道標があり、観音山は道標の手前を左に登る。
丸太の階段を登ると観音山広場になり、ここにも観音山への道標がある。手書きで100mとある。
途中の道標を見ながら進むと一段高い場所に出て、巨石と対面することに。これは磐座だろうか。
こんな具合に二人が寄り添っているようにも見え、むむ、角度を変えると陰陽石のようにも。少し離れたところに観音山の山頂標識がある。
「千光寺33観音石仏」の23番と24番が磐座に寄り添うように立っている(あかいわ美土里の和より)。
磐座と24番石仏の間に北西方向の展望が開けている。ズームで寄ると山陽寿荘と桜が丘運動公園が見える。
4.観音山広場から観音山ルートを下山
観音山山頂から観音山広場へ下りる。先ほどの道標を見直すと真ん中に「石仏像」、手書きで「危険」とある。
この広場からは北側の眺望が素晴らしい。中央の石蓮寺山から西には滝尾山。石蓮寺公園をズームアップする。
一角に立つ「千光寺33観音石仏」の22番に挨拶をして石仏像の方へ向かう。急坂にロープが張り巡らされている。危険を承知でそろりと踏み込んでみる。
ロープと雑木の力を借りて慎重に下りて行く。かなり進んだところで次のロープへの繋ぎが難しい。のぞき込むとさらに下方にもロープが見え隠れしていて、ここで石仏像は諦める。同行者がいれば何とか進めそうなのだが、高齢者の独り歩きではこれが限界と決めつけて引き上げることに。
やっと戻って左下方を眺めると桜ヶ丘中学校が見えた。この周辺で龍王山への道を探すが見つからず、今回は見送ることにする。ふたたび観音山登山口分岐まで戻って「登り口」の方へ進む。
間もなく「登り口」の道標が現れる。これが観音山ルートの下山口で、早々と下山に取りかかる。
小さな橋が現れたあたりから湿地になり、どちらへ進むべきかと周辺を見回す。左に道らしきものが見えたので倒木を踏んで移動する。
これは正解だった。整備された細道が延びている。右側には池状になった湿地が続いている。
細道の先が明るくなり、雑木の向こうにソーラーパネルが見えてきた。
そして無事帰着。バンビを描いた可愛い登山口道標が待っていた。ゆっくり歩き山頂でくつろいでも2時間弱、石仏像にトライしなければ1時間半ほどで歩けただろう。休日にちょっとリラックスするにはもってこいのコースである。