1.田井八幡宮
まず麓の田井八幡宮に参拝。「厄除け」の他に護国・安産・産業の神でもある。
境内には樹齢700年の楠木(くすのき)があり、目の高さの周囲は4.3mもあるそうだ。
ここから十禅寺山に登っていく。
2.十禅寺山
十禅寺山の地名は、天台宗の守護神である十禅寺権現に由来するものと考えられている。平安時代にはこの一帯の山上に寺院が開かれ、一時は十坊あったと伝えられている。
登りはじめて15分ほどで七合目の標識に出合う。
山頂が近づくと、南側には宇野港や直島が見え遠くに屋島が霞んでいる。
さらに10分ほどで九合目だ。
このあたりの峰々には、平安の昔に各峰にあった山上伽藍の呼び名がついている。九合目から15分ほどで、そのひとつ西光峰(238m)の標識。西光峰には東屋がある。続いて不老峰(235m)に至る。アレッ!西光峰の標高は十禅寺山山頂より2mも高いのかな?
十禅寺山頂の金剛峰(236m)に到着し、ここで休憩タイム。雑木に覆われていて展望はない。
広場の隅の方に三角点がある。この休憩の間、ずっと男性が標石に腰を下ろしていたので、出発直前に慌てて撮影。が、草に隠れてよく見えない。
滑りやすい急傾斜を下りていく。竹林にはタケノコがいっぱい顔を出している。
3.日吉神社
日吉神社の石鳥居をくぐって本殿に参拝する。
本殿横を進んで行くとまた石鳥居と石灯籠があった。こちらにも参道がある。
4.八浜公園(八浜城跡)と与太郎さん
やがて平地へ出て、八浜八幡宮と快(こころよし)神社の参道入口へと歩く。石段を上がっていくと八浜公園に出る。
11時58分、八浜公園に到着した。石鳥居の後方が八浜城跡。ここで昼食をとり「空を飛んだ幸吉」の民話に耳を傾ける。
備前の国、児島八浜で生まれた建具師の浮田幸吉は、竹と木と紙で作る襖の技術を応用して、渋柿の渋で強度を高めた紙で羽の試作を繰り返し、1785年(天明5年)に岡山の京橋から鳥人飛行をした。ライト兄弟より110年も前のロマンあふれるお話。しかしその結果は「奇行で人を騒がせた」という罪で所払い。懲りずに晩年に駿府でも空を飛んで見せたが、騒乱罪で死罪になってしまう。エンジニア魂を解する自分としてはその心情が理解でき、腹立たしくもやるせない話だ。
お話も一段落。八浜公園から見える金甲山をカメラに収め、山頂のアンテナ群にズームインしてみた。
13時に午後のウォークを開始。八浜駅に向かって15分ほど歩くと「与太郎さん」だ。
与太郎神社には、天正9年(1580年)の八浜合戦で毛利勢との戦いで戦死した、宇喜多方の総大将・宇喜多与太郎基家が祀られている。
足腰の病気に御利益があるということで「与太郎さん」の愛称で慕われ、県内のみならず四国や阪神方面からもお参りがあるそうだ。今は店を閉めているようだが、すぐ隣に懐かしい雰囲気の看板があった。
玉野光南高校を右に見ながら元気に歩く。そして1時間、最終地点のJR八浜駅に到着した。
5.八浜駅周辺(硯井天満宮、硯井の井戸)
次の茶屋町行きまでの50分近くの待ち時間に、一人で県道405号線の南側を歩いてみた。
少し離れた西の方に硯井(すずりい)天満宮があり、お参りする。
神社のすぐ近くに、県道を挟んで「硯井の井戸」があり、硯井の由来の案内板が立てられていた。