1.集合〜登山口
本来なら公共交通機関を利用すべきが、今回は長男の車で香登駅まで送ってもらい、駅前で皆さんの到着を待つ。
小さな駅のそばには3本の八重桜が満開。駅の正面となる北側には、どっしりとした熊山が見える。
9時3分到着の列車から19人が下り立ち、準備を済ませ簡単な自己紹介をして9時25分に出発。国道2号線を渡って直進し、最初の角を右折して、左手の火の見櫓の手前を左に入って行く。
快晴の空、行く手に熊山がそびえている。地蔵堂があり、備え付けの竹製ストックを選ぶ仲間たち。
油滝神社本殿への立派な道順案内が設置されていて、リーダーと共にコースを確認中。
軽やかな足取りで弓場川の橋を進むと、備前焼工房と味わい深い煙突。このあたりは他にも備前焼の工房がある。
9時44分、「油瀧神社コース」と記した熊山登山口に到着。ここから登山開始だ。
2.山頂展望台に向けて
広い舗装道路が続き、快適にどんどん歩いて行く。
やがて山道と思いきや、いきなりヤブコギ状態の道になり前進を阻まれる。袋小路になり登山口まで退却の号令。
登山口まで戻って今度は細い道を進んで行く。しっかりとした山道に出ることができた。
続く急坂に息が上がってくる。昨日の雨で足元がかなりぬかるんでいる。
10時15分、ようやく毘沙門堂に到着。が、誰も足を止めることなく、軽く会釈をして進んで行く。
満開のコバノミツバツツジを見ながら登る。が、またもや袋小路に追い込まれて、再び三叉路まで退却してやり直し。
10時59分、大きな岩がある。これが展望岩だろう。道中にはほとんど標識がないので判然としない。少し道が緩やかになり黙々と歩く。
石鳥居が見えてきた。注連縄が張られ扁額に「油瀧神社」とある。
分岐になり左へ進むと油瀧神社の第二鳥居があった。時間が急いているので参拝しないで通過する。
3.山頂にて
電波塔が見える。回り込むと山頂の三角点があるはずなのだが、これはパス。熊山駐車場を急いで横切る。
駐車場に設置された熊山山頂の説明図を見て、ここから熊山の聖域に入っていく。
熊山遺跡の方へ進んで行くと、右手に熊山神社への長い石段があるが、これもパス。
樹齢約1,000年といわれる二本の天然杉がそびえている。高さが38mもあり、天然記念物に指定されている。
広場には十数本の八重桜が満開、一帯が淡いピンクに染まっているようだ。その向こうに、ピラミッドを連想させる石積遺構がある。国史跡に指定されている熊山遺跡である。
11時45分、油瀧神社コースの登山口から約2時間で山頂展望台に到着した。展望台やベンチなどに分散して弁当を開く。
展望台からの風景。黄砂を心配していたのだが今日は比較的見通しが良い。南は遠く瀬戸の島々まで望むことができる。
短い昼食時間を利用して独りで山頂を巡る。一段高い石積みの上に並ぶ石塔。ここには鐘楼か観音堂があったらしい。
先に通過した熊山神社の石段まで戻り、石鳥井をくぐる。
土塀には、「熊」「山」「神」「社」と刻まれた備前焼の4枚の陶板が見える。登頂の無事を感謝して参拝する。
電波塔を越えて三角点まで行きたかったが、これは時間が足りないので諦める。熊山コースに踏み入ると、登山道が荒れているので気をつけるようにとの案内板が立っていた。
引き返して、熊山遺跡の反対側にある猿田彦神社に参拝する。社の左手前に、熊山神社の御神輿御旅所がある。
4.弓削コースを下山
記念写真を撮影して、12時35分に弓削コースから下山を開始する。
尾根道を万富方面へと降りて行く。
開かれた尾根道からの眺望は最高に素晴らしい。吉井川の流れを眼下に望みながらゆっくりと下山を楽しむ。
しだいに傾斜がきつくなってきた。ポッカリ開けた南面に三谷山が見える。過日、夕暮れせまる頃に、吉井川に落下するような急坂を下ったこの山は忘れられない。
こちらも急坂の連続で、朽ちかけている落ち葉にもかかわらず、深く堆積している部分は滑りやすいので気を抜けない。
13時43分、八幡宮登山口に下り立った。
八幡宮から吉井川を渡って万富駅までは30分弱。リーダーの手配が冴えていて、駅に着くとキリンビール工場見学の送迎バスが待っていた。
工場には数分で到着。説明を聞いたり広い構内をバスで移動したりで見学。
仕込釜や缶詰機などを見て感心しながらも、心は試飲タイムに・・・・・
試飲のシーンはお互いの名誉のためにカット!下山後の体には美味いビールが染み込むように吸収され、とにかく大いに盛り上がる。ふたたび送迎バスで万富駅に戻り、16時8分の電車で帰路につく。