1.登山口へ向けて
熊山駅前のT字路を左折して、岡山方向へ少し戻ると駐車場がある。これを左にとって山陽本線下のトンネルを抜けて進む。
道なりに進むと登山口への大きな案内板があり、民家の裏を通って15分ほどで登山口に着く。
2.東屋展望台~竜神二つ井戸
落ち葉を踏みながらゆるやかな上りから始まり、やがて石ころの道になる。
急な石段があちこちに現れるが、よく整備されていて歩きやすい。呼吸を整えながら進み、休憩時には体温調整のための着替えをして深呼吸。
緩やかな山道が続き車道と出合う。
小休止をとり隊列を整える。
15分ばかりで展望台の東屋が見えてきた。ここがほぼ中間点にあたる。
展望台からは、熊山を越える2系統の送電線路が明瞭に見え、左下には吉井川と万富の工場や家並みが望める。
大人数なのでひと休みする間もなく続行。スズメバチ注意の掲示があるが、この季節なので心配ない。
ひと踏ん張りするとふたたび車道とクロスして、竜神二つ井戸に出る。
窪みのような井戸は澄んだ水をたたえており、「この湧き水は登山者が口にする大切な水です 清潔にしてください」と貼り紙がある。
3.熊山山頂へ向けて
続く三差路を左にとり、次の三差路は道標の「熊山遺跡」方向へと進む。
やがて右手に熊山神社の門柱と石段が現れるが、ここは通り過ぎる。この上あたりが標高509mで実質的な山頂と思われるが、三角点は数百m離れたNTTの電波塔付近にある。
少し先の右手に推定樹齢千年の二本の大杉。直径1.5m、樹高は38mもある。
みんなは展望台に向かうが、ここは勝手して猿田彦神社に立ち寄り参拝する。
熊山遺跡に到着。全国でも類を見ない石積みの遺構で、基壇の上に三段の積み石で構築されている。何度見ても不思議な雰囲気をもっている。
展望台とその周辺の広場でランチタイム。条件がよければ瀬戸内海から播磨灘まで望めるのだが、今日は霞んでいる。
熊山遺跡付近の石の上に、いくつもの石塔が立っている。室町時代まであったという霊山寺の鐘楼あるいは観音堂の跡らしい。食後に、遺跡を囲んでガイドさんからの説明に耳を傾ける。
4.香登ルートを下山
12時35分に下山を開始。熊山神社や三角点などにも足を運びたいところだが、そこは団体行動のつらさ。来た道を引き返し駐車場へと進む。
駐車場の東の一角から山道に入り込み、少し下りると油瀧神社に着く。
油瀧神社から二つの石鳥居をくぐって、急な坂道を下りて行く。部分的に石ころだらけの悪路もあり、気が抜けない。
急に右側の視界が開け大岩が張り出している。大岩から見える送電路の様子から、ほぼ半ばまで下りていることがわかる。
少し進むと「油瀧神社コース四合目」、さらに13分ほどで「二合目」の標識が取り付けられていた。サルトリイバラがきれいな赤い実をつけている。
毘沙門堂に出て小休止。ところが一部の人たちが下りてこない。大声で呼ぶと反応があり、別の道に入り込んでお堂の上あたりにいることがわかってひと安心。
油瀧神社コースの登山口に下り立った。登山者用の手製の杖と心のこもった案内板が嬉しい。
舗装道を行くと、ここにも小さな油滝神社。
かくして大部隊の全員が無事に香登駅へ到着した。皆さん、お疲れさまでした。