1.出発〜スタート地点
岡山駅から東山行きの路面電車で終点下車。
東山公園付近を走る電車は絵になる。時刻は午後1時20分、県道岡山牛窓線を西大寺方面へ歩いて行く。
この道路は車が多くてほこりっぽい。500mほどで東山公園前のバス停があり、左側の階段を下道へ降りる。
向こうの方にゆるやかな幅広階段と案内板らしきものが見える。四駆の軽自動車が止まって男性が降り、案内板の右を上がっていった。そこが東山登山口だ。
2.ソロプチミストの森〜三勲神社跡
登山口にはわかりやすい道標が設置されている。操山自然休養林表口からの分岐は「左右どちらからの道も600M先で合流」という、手書きの案内が添えられている。
ウォーキングのつもりで歩き始めたら、かなりの急坂で息切れしそうになる。分岐は左のルートを選び、汗を拭きながらゆっくり上る。
合流地点からすぐにソロプチミストの森。一帯にはたくさんの桜が植樹されている。
100mほど進むと右手に「つつじの丘」の標識。のぞき込むと雑木林のトンネルになっている。花の季節が楽しみだ。
道標から100mほど先に三勲神社跡と展望台がある。ゆっくり歩いて登山口から20分ほどだ。
ここは広々としていて、岡山市中心街の展望が素晴らしい。
案内板によると、三勲神社は明治8年に造られた和気清麻呂、楠木正行、児島高徳を祀る旧県社で、昭和22年に本殿を玉井宮の境内に移したとある。
ここには東屋があり、風景を眺めながら休憩することができる。柱の温度計は午後2時現在22℃を指している。
3.展望所〜操山山頂
三勲神社から80mほど歩くと、里山センターと奥市公園方面の分岐道標があり、里山センターの方へ進んでいく。
道中のカナメモチのトンネルは、柔らかな木漏れ日が心地いい。
トンネルの途中から護国神社への道がついている。
山頂に向かう道には大きな岩があり、傍の木に手書きで「落ちない石」の案内板がつるされている。「落ちそうで落ちない石です。受験する人は此の石のパワーをもらって下さい。効能は受験、健康、その他」とある。
山頂手前に展望所があり、すでに何人かがくつろいでいた。子供連れの若い主婦の3人組と、とっくに現役を卒業した様子の爺様。皆さん軽装で、このあたりをしばしば散策しているものと見受けられた。
この東屋からの展望は素晴らしい。
これはズームインした風景。グィッと拡大すると、奥市のグラウンドがすぐ近くに迫ってくる。
展望所の先には、またカナメモチのトンネルが続く。
登山口から55分で操山山頂に到着した。三角点をしっかりと確認する。
4.萩の塚古墳〜旗振台古墳・展望所
山頂から220m東の萩の塚古墳に向かって進む。
こんもりとした小型の古墳には横穴があり中は空っぽ。入口にペンキで火の用心と書かれている。
東への急坂を200mほど上がっていくと複雑な道標に行き着いた。まずは明禅寺城跡に行くことにする。
尾根道のゆるやかな下りが続き、ふとしたことで、その間は携帯電話がまったく通じないことがわかる。
少し上がっていくと明禅寺城跡。休憩用のテーブルとベンチが設置されている。
その先の地形が北にせり出していて、原尾島から東川原方面がよく見える。右端は百間川だ。
先着の男性と青春18切符のことなどで話が弾む。その間、3人の年配の方々が挨拶して北へ下りていった。皆さん70代後半で、操山をほぼ毎日歩いているらしい。脱帽だ!
20分近く話し込んでしまい急いで南へ移動。ふれあいの丘に出て、旗振台展望所へと小走りに進む。
旗振台展望所にもゆったりとした東屋がある。南側には児島湖から金甲山方面の風景が広がり、眼下に百間川から遠く東を望むことができる。
東屋を西に上がっていくと旗振台古墳があり、古墳のてっぺんには石柱が立っている。
すでに午後4時になっているので里山センターを目指して急ぐ。500mほどの落ち葉が積んだ傾斜道を、転ばないように注意しながら一気に下りる。
5.里山センター〜国富
ふれあいセンター到着は16時10分。広場があり10数人の親子が遊んでいた。
センターに入ると受付でマップを販売していた。「操山ウォーキングマップ」200円也を購入。施設や案内板・古墳などの位置が克明に記載されており、道路の種別と距離がわかる優れモノ。最初からこれをもっていればと思ってしまう。
16時20分に里山センターを離れる。
里山センターの麓側には炭焼き小屋があり、それを下ると恩徳寺が花に包まれていた。
今年は桜の開花が遅れていて昨日ようやく開花宣言があったが、この付近ではもうかなり開花している。花を観ながら百間川に向かうと、里山センターの大きな案内板が設置されていた。
これがたどり着いた百間川堤防からの川向こうの風景。
国富方面へ向かう堤防の南側には、低山ながら雄大な姿の操山が広がっている。
こうして、16時半過ぎに今回の探索を終える。
3時間少々の山歩きだったが、見どころが多かったので半日以上も山にいたような気がした。
道中で多くの人たちに出会い、操山ファンがいかに多いかを知ることになった。