1.出発〜スタート地点
岡山駅のバス乗り場から、両備バス西大寺行きで自動車学校方面へ向かう。
降りたのは自動車学校入口。マップで位置を確認して円山入山口がある裏道の方へ入って行く。
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道があるはずが行き止まりになり、わずかに西へ戻って裏道に出る。
しかし円山入山口らしい標識は見つからない。
13時10分、岡山自動車学校の案内板を見つけ、ここをスタート地点として歩き始める。後で思い返すと、予定コースの一本西側に入ったようである。
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2.岡山自動車学校〜双股古墳
250mほど上がって行くと桜のトンネルだ。それを抜けると岡山自動車学校が現れる。
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自動車学校の手前を右折すると駐車場があり、急坂が竹林に続いている。竹林入口の細道には、白い野犬が2匹見え隠れしていて少々怖い。
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幸いにも地域の整備作業をしている人がいたので道を尋ねる。野犬はまったく危険でないとのことで安心し、見えている道を登って墓地を横切れば目的のコースに出られることがわかった。
御礼をいって竹林に入る。荒くれた道の先は両側が墓地だ。
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突き当たりの道が円山入山口からの道だ。これを左折して上っていくと墓地が散在している。
何度か野犬を見かけたが、こちらに寄ってくる気配はまるでない。昨年の信州旅行で、人社会をまったく気にせずに行動していた上高地の野生猿のことを思い出した。
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最初の分岐が見えてきた。右側道標には不動尊へ380mとある。もう一方には操山自然休養林とあるが、いつも山全体が自然休養林のように感じていたのでピンと来ない。並記されている金蔵山古墳も行きたい方向とは一致しないのだが、『操山ウォーキングマップ』ではその先に八畳岩への分岐があるようなので、金蔵山古墳の方向へ直進する。
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100mほど上ると右側に道標が立っている。右へ入ると「水溺れ広場」とある。マップには水溺池という小さな池が記載されているので、このあたりに広場があるのだろう。
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少し進むと四つ辻に出る。展望はないが丸太のベンチが設置されていて小休止できる。
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左折すれば150mで双股古墳(道標では二又古墳)とあり、そちらの細道に入っていく。
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手書きで二股古墳の表示があり、右の傾斜を登ると古墳に出る。二股にわかれて石室が二つあることからこのように呼ばれている。
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まずは八畳岩古墳を目指しているのだが、道を間違えて南に下り名前のない池に出てしまう。周囲の木々を整理伐採しており、その材木で造った真新しいテーブルやベンチが設置されたばかりで、なかなかいい雰囲気だ。
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3.八畳岩古墳〜不動明王〜円山山頂
八畳岩古墳への手がかりを探していると、マジックで手書きの案内板があった。真上に登ればいいらしいことがわかる。
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真上への道は急坂だ。600m足らずが実際以上に長く感じられ息を切らせながら登る。
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やっとたどり着いた八畳岩古墳。6世紀後半に築造されたもので、本来は直径が15m高さ3mほどの円墳だったらしい。
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すぐ南にある八畳岩展望所からは、直下に円山その向こうに百間川が横たわり、遠くに児島湖や金甲山を展望できる。
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北東に向けてメインルートを100mほど進むと、里山センターへの避難路がある。近くに、咲き初めたコバノミツバツツジが美しい。
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北側から双股古墳へ下りるポイントに出た。散策路(沢田・円山方面)に向けて直進する。
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四差路に差しかかったので、散策路(円山方面)へと下りて行く。
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八畳岩古墳までをぐるり一周して元の地点へ戻ってきた。今度は不動尊への道を選ぶ。
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ところどころに湿地帯があり湿性植物が群生している。
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古墳の丘の方へと階段を登っていく。
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左手に池が見えてくると道の傾斜が緩くなり御堂に差しかかる。
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不動明王が祀られる御堂に参拝する。
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次は円山山頂がある「古墳の森ふれあい広場」を目指して、木の階段を登っていく。
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途中に磐座があり、市川稲荷大明王・八大龍王・妙見大菩薩が祀られていた。
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円山山頂の三角点はこんもりとした盛り土の上にある。アプローチの角度と地形から、これが石鉄山(いしぐろやま)古墳とは気づかなかった。
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円山山頂到着は15時。登り初めて1時間50分だ。
「古墳の森ふれあい公園」は、落ち葉が敷き詰められたゆったりとした空間である。
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引き続き、ゴロゴロ大師から笠井山山頂を目指して出発する。
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4.笠井山へ
笠井山への道は、まず円山を下ることから始まる。途中に展望のきくところがあり、眼下に東岡山から上道の風景が広がる。中央に白く大きいのは岡山城東高校だろうか。
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道標がある。ゴロゴロ大師と笠井山山頂が近くなったようだ。
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こんな細道をどんどん下りていく。
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コルに出てゴロゴロ大師と笠井山山頂がさらに近くなる。ここから竹林の急な登りが続く。
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後で考えると、この道標でゴロゴロ大師が笠井山山頂のすぐ手前にあると勘違いしたことがわかった。「ゴロゴロ大師」の文字に続いて、反対方向を示す指差しマークが付いているではないか!?。まぎらわしい〜!!
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そんな勘違いで、登った先はいきなり笠井山の山頂だった。
山頂には上半身裸の御仁が先客。この方もゴロゴロ大師を目指していたら山頂に着いてしまったとのことで、迷い子(?)どうしで話しが弾んだ。
御仁のお話しによると、千葉県在住の方だが、3月11日の大震災による福島原発事故が明らかになってすぐ、娘さんの嫁ぎ先である岡山へご夫婦で緊急避難して来たとのこと。息子さんが経営している企業に在籍する外国人が、原発事故発生と同時に母国からの指示で全員帰国してしまったことから、いち早く岡山へ移動することにしたらしい。御歳78才は、ひとまわり年齢のサバを読んでもだいじょうぶなほど、皮膚の艶も良くかくしゃくとしておいでになる。
1時間近く話し込んで、岡山でゆっくりお過ごしいただくよう申し添えて別れる。
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5.吉備津岡辛木神社〜丸端の井戸
16時40分、最後の目的地である吉備津岡辛木神社(きびつおか・からきじんじゃ)を目指して下山を開始する。道中のかなりな距離に渡ってロープが張り巡らされ、「就実学園の校地につき立ち入り禁止」の表示。何のための用地かは判らないが、吊しビラには「タケノコ等の植物を採取することを禁じます」とある。
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この道標を最後に山道は終わりアスファルト道になる。下りて行くと桜が見えてきた。
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満開の桜に囲まれて、吉備津岡辛木神社は静かな姿を見せていた。
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これが本堂。右前には、寄贈された伊吹山の「さざれ石」が置かれている。
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境内のあちこちに詩を刻んだ碑があり、それを花が包み込む。辺りには穏やかな雰囲気が漂っている。
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参道を出ると石鳥居があり、その傍にも詩碑が置かれている。
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しばらくの散策の後に慌ただしく正面の小径を駆け下りる。「詩の小径」を通るはずだったのだが、気がつけば麓になっていた。
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最東端のルートに入り込んだようで、下りてから西へ向かって歩くと、三差路に「詩の小径入口」の道標があった。これを山側にしばらく歩いてみたが、途中で引き返し今度のお楽しみとする。
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すぐ近くに丸端(まるはな)橋があり、そこに「丸端の井戸」がある。岡山市に編入されて上水道が導入されるまで、この地区には良好な水質の湧水が多かったそうで、それを後世に伝えるためのものとのこと。
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約4時間30分の開放的でしかも凝縮された時間。
実に様々な道を歩き、不思議な岩や造形された石に出会い、季節の草木や花にふれることができた。
また偶然に出会った千葉県の御仁とも、久々に自然や文明について語り合う機会を得た。
そんな充実感に浸りながら、17時半頃に近くのバス停から岡山駅へ向かう。