降り立った東山電停は、カラフルな電車がお似合いのゾーンである。東山公園を横切って県道岡山牛窓線を東に進む。
東山公園を越えたところから左の細道に入り、車道とクロスするまで進むと左に登山口が見えてくる。
1.三勲神社跡~操山山頂
二股に広がる道の左側、緩い方の道を登って行くとやがて両方の道の合流地点を通過する。
間もなくソロプチミストの森になり、桜並木の間を縫って進む。
ツツジの丘への入口を通り過ぎると、左に大きな岩が現れる。
登山口から14分で三勲神社跡に到着した。90mほど標高を上げたばかりだが、西に岡山中心市街地を一望できる。
小さな東屋があり、中央の柱の温度計は3℃を指している。
カナメモチの林を抜けて階段を登る。
受験生がパワーを期待する「落ちそうで落ちない岩」。割れ目に招き猫と鯖の缶詰が置かれている。
再びカナメモチのトンネルを抜けて山頂南展望所に到着。南西方向の眺望が開けている。
操山山頂に着いた。三角点を撮影していたら、今しがた到着したご家族からシャッターを切るように頼まれる。ベストショットをお渡ししてお褒めにあずかった、イェ~ィ!
2.旗振台展望所~円山山頂
ふれあいの辻を通って旗振台の方へ向かう。
護国神社裏山古墳の道標に出会うとすぐに旗振台展望所だ。途中で何人ものハイカーと出会ったが、この展望所に人が居ないのは珍しい。
ここは南に展望が開けている。児島湾から貝殻山の方がよく見える。
すぐそばの旗振台古墳に登ってみる。時刻は12時14分、東屋の温度計は5.5℃である。風がないので暖かく感じる。
少し戻ったところから八畳岩古墳へ向かう。緩やかな稜線の道を行く。
送電鉄塔に出会ってマップで位置を確認する。ここからしばらくは送電線の下を歩く。
沢田裏山古墳の前を進むと次の送電鉄塔。
八畳岩古墳に着いた。今日は止まらずにすぐ横を通過する。
さらに次の送電鉄塔。先ほどまでと同様に周辺の雑木が伐採されていて、その後に苗木が植え付けられている。
むむ、道標に「金蔵山古墳発掘調査現場」の案内板が結びつけられている。今日は金蔵山古墳に立ち寄るつもりはなかったのだが、向こうにも案内板がある。
こうなると見過ごすわけにはいかないので、Vターンで金蔵山古墳の道標へ向かい、右折して古墳を登って行く。
天辺に着くと大きなテントが設置されている。発掘現場はその先を下ったところにあり、ブルーシートで覆われていて人の気配はない。「平成30年2月24日に現地説明会開催」の案内文が掲示されていたが、残念ながら当日は別の予定があるので来られない。
元の地点まで引き返して前進すると円山不動明王だ。
ここから丸山山頂へかけての急階段はキツい。急いだばかりに、何度も休息しながら八大龍王にたどり着く。こんな階段の坂は「急がばゆっくり」が鉄則。
同じ台地に妙見大菩薩市川稲荷大明王が祀られている。上に見えるのが丸山山頂の石鉄山古墳。
その古墳の上に山頂三角点が設置されている。時刻は13時ちょうどで昼食にしたかったのだが、山頂の二つのベンチには先客がありそのまま先へ向かうことに。
3.笠井山山頂~吉備津岡辛木神社
円山から東へ下りて行く。大きな口を開けた古墳は56号墳だろうか。地図とやや場所がずれているようでもあり、しかとは判らない。
円山からの急坂を下りて笠井山まで700mの地点にやって来た。
笠井山山頂を通過する送電線路の鉄柱があり、その先の峠を過ぎるとまた登り坂が続く。
石積みされたように大きな岩が積み重なっている。笠井山まで300mに迫る。
北へ巻いて登る道では、東に百間川と西大寺方面の景色が広がる。
ゴロゴロ大師、吉備津岡辛木神社、避難路、笠井山山頂の四叉路に出た。山頂まで残すは100mで、最後の坂を勢いよく登って行く。
笠井山山頂に到着した。山頂には木のベンチがひとつあり、そこに腰を下ろして弁当を開く。もう7年も前、このベンチに上半身裸で横たわっていた御仁のことを思い出す。東日本大震災で原発事故が発生し、千葉県から緊急避難された方だったが、今はどうして居られるのだろうか。そんなことを思い出しながら飯を頬張る。
カップルがやって来たが、まったく眺望がきかない山頂に呆れた様子で帰っていった。ピーヒョロロ~、ピーヒョロロ~、山腹からの上昇気流に身をまかせたトンビが、山頂と同じくらいの高度で輪を描いている。
大きな岩が転がり小さな岩が散在する。立派な展望解説板があるにもかかわらず眺望のない山頂。しかし閑かに過ごすには良い場所だ。
40分ばかり滞在した山頂を離れて竹林を抜けると、吉備津岡辛木神社まで210m。
間もなく舗装道路に出た。先ほどからマウンテンバイクの赤シャツ青年が見え隠れしているのだが、どうも人の気配を感じると逃げて行くようだ。それではと早足で下りて行くが、姿を消してしまった。
吉備津岡辛木神社にお参りする。社の右には寄贈された伊吹山のさざれ石。
拝殿と本殿を取り巻いて祀られた若宮神社、金刀比羅宮、稲荷神社、木野山神社、荒神社を一巡して吉備津岡辛木神社をあとにする。
境内にはいくつもの歌碑があり、「金もなく 甲斐性もなくて 欲もなく・・・」なんていいですねぇ!
4.詩の小径を海吉バス停へ
石鳥居を出て詩の小径を下りて行く。切々たる感の石碑が建つ。
この歌、三人を育てた身としては懐かしさと感動を覚えます。
天気予報は良い方に外れて青空が継続。西端から東端まで急ぎ足で縦走したが、操山歩きの楽しさを改めて感じることができた一日だった。