1.出発〜登山口
笠岡駅から北に約100m歩き、荒神社の手前の信号を右折する。500mばかり進むと四差路交差点があり、むこうに笠神社(かさじんじゃ)の石垣が見える。
信号を渡って石垣に貼られた「笠神社裏参道」の方へ歩き、右折すると参道が続いている。
参道を右折したところが登山口で、備え付けられている応神山登山ルート図をいただいた。
登山に先立って、まずは笠神社に参拝する。
2.山頂に向けて
笠神社コースの始まりはコンクリートの急坂、そしてコンクリートの階段が続く。
やがて急な石段が現れ、岩が露出している山道へと続き一気に高度を上げて行く。
緩やか道は歩きやすい。傾いた木には「頭上注意」のイエローカード。
登山口から30分で車道に出合う。遠くは瀬戸内海方面、眼下には笠岡スポーツ公園と県道34号笠岡井原線周辺などがよく見える。
舗装道は老人ホーム「三愛園」に通じている。ここは右へ取って山頂へと進んで行く。
少し行くと大磯西からの登山ルートが合流する。のぞき込むと薮を分けて細い道が下りている。
間もなく展望岩の標識があり、右の細道を行くと南側に展望が開けてくる。
先端の岩に立つと、南に水島灘を挟んだ御嶽山(みたけさん)と神島(こうのしま)があり、遠くに笠岡諸島が浮かぶ。西には笠岡湾埋立地と、その彼方に福山市のJFEスチール、さらに鞆の浦あたりが霞んでいる。
ズームで寄ると、西には笠岡総合スポーツ公園の諸施設、右下には五番町と十一番町あたりの家並みが広がっている。
やがて六畳岩だ。左に折れる(北側に入る)と、高さと幅がほぼ同じの大きな岩がある。この周囲をぐるりと歩くことができるので回ってみた。ロープを使って登ることもできるのだが、これは遠慮した。
稜線三叉路は、応神山山頂と絵師・富岡・大磯方面に分かれている。山頂・八畳岩の方向へと進んで行く。
何やらケルンのようなものに出会う。しっかりとした石積みに「航空路標識跡」と記されたロープが結ばれていた。
次は八畳岩だ、さすがにこれはでかい。が、足元が悪くて岩の上を歩き回るのはやめた。その辺りから北側に広がる風景をカメラに収める。遠く山間を走る山陽自動車道の高架も見える。
13時ちょうどに山頂に到着。登山口からゆっくりと景色を楽しみながら1時間少々だ。
ここが219mの応神山山頂である。NTTの反射板が設置されており、金網の周囲には休憩用のベンチがある。防水ポストに登山ノートと地図が備えられている。
登山ノートに記録して、四等三角点を確認する。
3.応神山山頂〜絵師方面
応神山の案内板や道標はどれも念が入っている。昼食は東向かいの鉄塔下が良いとの案内板はありがたい。
ここから老人ホームへの「三愛園直登ルート」がある。「野球場ルート、絵師北ルート、馬飼ルート」に通じる東の鉄塔方向へ進んで行く。
送電鉄塔に着いた。なるほど眺望が素晴らしいし、ゆったりとした平地がある。ここで遅い昼食をとることにした。
食後のひととき、風が吹くと身震いする寒さだが、無風なら居眠りしそうな暖かさ。おまけに、眼下には見とれてしまう景色ありで、歩くのがおっくうになりそうだ。御嶽山と神島の竜王山・栂丸山をズームで寄る。眼下に見えるのは富岡方面の家並み。
鉄塔の三叉路に着く。黄色い鉄板に手書きした進路案内が掛かっている。絵師方面は急坂と記されており、その方向へと進路を取る。
急坂を進むと次の鉄塔が近づいてきた。
足元の地質が変わって砂礫が多い。これは大変滑りやすく、少しでも重心を後ろにずらせると尻餅の原因になる。しだいに傾斜がきつくなるが、要所に張り巡らされたロープに助けられる。
絵師三叉路に着いた。目的の烏帽子山が今来た方向になっているので訳がわからず、とりあえず絵師公園に下りてみることにした。絵師公園には5分ほどで着いたが、そこから下へ向かうと目標から大きくそれてしまうので、元の方向へ戻ることにする。
4.笠商野球場ルートから下山
絵師三叉路に引き返してもう一度ルートを見直すが、ルート上では「烏帽子山=応神山」となっているので、さらに鉄塔まで戻ることにする。鉄塔三叉路に戻ったのは15時1分で、およそ1時間15分も回り道していたことになる。
上り道を戻る途中、ずっと烏帽子山方向への道を探していたのだが見つけることはできなかった。しかたなく、笠商野球場コースで下山することにした。
笠商野球場コースも急坂がありロープのお世話になる。まずは鉄塔No.42に到着。
下の方に野球場らしきものが見えてきた。そして鉄塔No.43に到着だ。
鉄塔三叉路から20分ほどで野球場付近に到着した。山道に太いロープが張られていて自動二輪車走行禁止の表示があったのには驚いた。こんなところへ自動二輪で乗り入れるとは信じられない。
野球場コースの登山口に到着、ここにも登山ルート図が備えられている。野球場で練習する生徒たちの元気な声が聞こえてくる。
舗装道を下ると県道34号笠岡井原線で、フェンスに笠商野球場と応神山登山道への道標が取り付けられていた。
笠岡井原線を笠岡駅方面に向かうとすぐに、ケアハウス三愛がある。その傍の階段の上あたりに、応神山山頂の反射板がひときわ白く目を引く。
こうして無事に下山し、車が往来する中を笠岡駅まで30分ばかり歩く。
岡山行きの山陽本線で笠岡を出るとすぐに応神山の姿が見えるのだが、見とれているうちにシャッターを押すのを忘れてしまい写真には残せなかった。これは次の機会にしたい。