1.出発〜登山口
朝早くから、相棒はおにぎり弁当をつくって準備万端。
出発地点の鴨前大池(かもさきおおいけ)に向かう。池の北端の道路沿いに高倉山山頂への道路標識が立っていて、ここが登山口である。ここから高倉山への舗装道路が始まる。
トレッキングシューズで出かけたが、道路の大半が舗装道なので、ウォーキングシューズのほうが楽かも知れない。
2.鴨前大池登山口〜高倉山山頂
600mほど登ると、右手に赤磐市山陽清掃センターがある。
清掃センター前を左にカーブして前進。ここからずっとなだらかな舗装道が続く。
スタート直後はいつもご機嫌で元気いっぱいの相棒だ。
少し急な坂もあり、登山口から10分ほどでこんな家が見えてきた。対向車注意の標識があるが車はほとんど通っていない。
登り初めて15分ほどでこんな風景が広がる。ということは、思ったよりも急坂が多かったのでは?
入口柵に到着。左に見える道路を直進する。右に進むと善応寺山へのルート。柵を越えると大正池に下りるらしい。
入口柵から5分、どうやら視界が開けそうな雰囲気。道の両側に2軒の民家が見えてきた。
民家を過ぎると道路脇に桜の木が現れる。ここから山頂付近まで延々と桜並木が続いている。
集落をぬけてふり返ると、小高い畑に車がずらりと並んでいる。駐車場ではないようだし、なぜこんなところに?
道路に沿って右の山側には果樹園が続いている。
平坦な道路が続くと相棒はご機嫌。で、桜と果樹に囲まれた道ばたで何かに見入っている様子。
右手には沢山の果樹が植えられている。果樹越しのはるか彼方に山頂の電波塔が霞んでいる。
果樹園を通り過ぎたあたりに廃サイロがあった。
付近には山茶花が満開だ。
廃屋の傍には、猛烈なパワーを感じさせる樹木が立つ。
どんどん進むが、どこまでも桜並木が続いている。
電柱に手書きの道標が掛かっている。直進すると山頂のライオンズの森。右折すると梅谷を通って山陽牧場から岩本牧場に行ける。
緩やかな舗装道を歩く。このあたりはずっと展望が得られない。
カーブを曲がったら山頂が望める場所に出た。まだかなり距離がありそうだ。
そうこうするうちに、山頂475m手前の三差路に到達した。山頂へは写真の右下方向へと右折する。左折すると南尾根コースだが、車両通行止めのロープが張られていた。
ここから急に傾斜がきつくなる。それにしても、まだ桜並木が続いている!息を切らしながら最後のカーブを回り込む。
中電の電波塔(中国電力高倉山無線中継所)が現れた。山頂のライオンズの森に到着だ。その隣には建設省の無線中継所があり、隣接して岡山市気象観測局がある。
反対の南側には藤棚とボーダフォンの電波塔があり、その向こうはパラグライダーの発信基地。
山頂までの所要時間は約1時間半。あちこち眺めてはデジカメのシャッターを切りながらの楽しい往路だった。
到着すると先客の男性がいて挨拶。この方は「JR上道線巡視路コース」を経由して牧山へ下りるとのこと。
ここで早めの昼食。おいしいおにぎり弁当をいただきながら、途中でシャッターをカシャッ。
熱いお茶もご馳走。そばに置いているのは愛用の双眼鏡だ。
南向こうには南尾根コース上の電波塔が見える。パラグライダー基地からのぞき込むと、里の家々が芥子粒のようだ。
その向こうには金山。山頂付近の電波塔がはっきり見え、ズームで寄ってみた。
そしてこれがお弁当周辺の全景。足を投げ出してのんびり。中央にはパラグライダー基地のロープと吹き流しが見えている。
3.高倉神社〜牟佐登山口
食後はチョコレートとキャンディーでゆっくりとくつろいで、12時を過ぎたのでそろそろ下山することに。
来た道を舗装道との出合ポイントまで戻り、帰りは高倉神社コースを下りるために左の舗装道に入って行く。ここまでは細いけれどいい道が延びている。
下りかけた時、散歩風の軽装の御仁に出会う。
聞けば神戸の住人で、今朝北に向かおうとしたのだが、電車の都合で西へ来ることになったとのこと。地図もなく牟佐から高倉山を目指したが途中で道を見失い、崖っぷちに出て引き返したりしながら、送電鉄塔をたよりにここまで来たと言う。つまり、ほとんど手ぶら状態でよじ登ってきたらしく、これがいつもの登り方と聞いて驚いた。
帰りには両宮山古墳を観ていきたいということなので、地図を広げて高倉山車道コースを下りるよう話して別れる。この御仁とは、驚きをもって後刻に再会することになる。
やがて五差路に到達して、高倉神社へ行くためにいちばん左の細道に踏み込んでいく。ここからはどこが道か判然としないところが多い。
地図をにらみながら、送電鉄塔標識と木に結ばれた赤テープをたよりに前進する。
おおよそ25分ほどで高倉神社に到着できた。裏側から入り込んだので、まず小さな祠とご対面。
神殿を眺めながら表に回り、正面に出てお参りした。
門の方へと逆に歩いて狛犬と対面する。
帰りかけたら女性のハイカーと出会った。きちんとした装備で山歩きに慣れた方とお見受けしたのだが、かなり息が上がっている様子で、こんなにキツイとは思わなかったとひと言。麓に車をとめて登ってきたようだ。
入口の手前には手洗い場があり、その下手にしめ縄が張られていた。
少し下りると八合目標識がある。さらに急な下り坂を進むと左手に大池が現れる。
大池を下ると扁額に「髙藏神社」を掲げた石鳥居と常夜灯、一対の狛犬があった。
沢分岐のあたりにはこんな小さな祠が祀られている。
さらに急坂を、五合目と二合目の標識を見ながら下りていく。
やがて牟佐の家々が見えてきた。そして牟佐の登山道入口。自然木のステッキが備えられている。考えれば、今回はまったくストック無しで歩き通していた。
高台にある八幡神社には謹んで道ばたから参拝する。
こうして無事に下山し、近くの牟佐上バス停から帰路に着く。
下車後に重くなった足を引きずりながら上り道を歩いていたら、向かいの道路を人が駆け下りてくる。車の間をすり抜けて来たのは、何と山頂付近で出会った御仁。声をかけながら、路面から2mほどの法面(のりめん)をヒョイと駆け上がってきた。これから古墳を見に行くので道を教えてほしいと言う。簡単にお教えすると、彼はピョンピョン跳ねるように去っていった。思い返すと、何となくカラス天狗の風貌であったような気もするのだが。