名 称

たかつまやま

所在地

岡山県小田郡矢掛町

標 高

380m

山行日

2015年6月27日

天 候

曇り

同行者

「瀬戸内登山同好会」の仲間たち

アクセス

井原鉄道井原線・矢掛駅下車

マップ

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

井原鉄道井原線・矢掛駅着 9:06矢掛駅出発 9:13薬師堂 9:26登山口9:27希望の丘 10:19
高妻山山頂 10:43~10:50希望の丘(昼食)11:07~11:53龍王岳 12:00(ヤマモモ採り 約12分)
江木登山口 12:46矢掛駅帰着 13:10

1.矢掛駅から登山口へ向かう

 和風造りで落ち着いた雰囲気の矢掛駅に到着した。薬師堂登山口をめざして、まずは駅前を左へと歩く。なお、途中にはトイレがないので駅で済ませておくこと。また「高妻山森林公園登山案内図」を置いているのでもらっておくと良い。

 すぐ先を左にとって線路下をくぐり抜け、用水路沿いに北へ向かう。

 道中に見えるゆったりとした山。高妻山の山頂はあの山のさらに奥にある。300mばかり進むと道路が右に折れ、「高妻山森林公園南面登山道入口」の案内板があるので、それにしたがって階段を上がる。

 薬師堂に到着した。境内を右に進むと自然木のステッキが備えられた登山口がある。

2.展望岩~希望の丘~高妻山山頂

 竹林に踏み入ると、いきなり急な階段が待っている。出だしからちょっとペースが速すぎるような・・・。

 そしてヤブコギとまではいかないが、腰まで朝露に濡れる笹や野草をかき分けて前進する。地図から判断していたとおり急坂が多く、滑らないように気を配る。この急坂が高低差300mほど続くのだが、早くも息が上がってくる。

 当面の目標は展望岩。その展望岩にやっと着いたかと思いきや、これは手前の休憩所だった

 休憩所ではひと呼吸しただけで出発、ふたたび急坂が続く。途中にいくつもキノコを見つけたが、撮す余裕がない。

 やっと展望岩に着いた。南西方面にズームインすると、中央から右に回り込むように井原鉄道の線路が延び、左上には国道486号が小田川を渡る。中央は矢掛町西川面(にしかわも)の商業集積。

 山頂まで1kmの道標が立つ。枯れ木が応援歌を歌っている。

 やや急坂が少なくなり、ハイペースでの前進が続く。

 「希望の丘」に到着した。ここからの展望は素晴らしくて小休止をとる。登ってきて良かったと感じる一瞬だ。

 このあたりからこんな道標がたくさん設置されていて、大いに助かる。高妻山森林公園はいくつもの森で構成されているので、森の名前での指示が多い。この道標には上部に手書きで「頂上近道」とあるので、その方向に移動を開始する。ヤシャブシが実をつけている。焦げ茶色は昨年の実、緑の実は今年のもので、両方が同じ枝に混在しているのが面白い。

 「希望の丘」から、いったん下って行く。次の道標が現れ「頂上」へと進む。

 登り返しにかかると山頂が近い。右手に矢掛町地域防災無線中継局の設備が見えてくると、すぐに山頂だ。

 山頂には仏像を刻んだ岩があり、すぐそばに三角点標石が設置されている。やや離れた位置に「高妻山展望台」という標識があるが、山頂を含む周辺は木々に覆われて展望はない。

3.希望の丘~龍王岳

 山頂では、記念写真を撮ってすぐに移動を開始して龍王岳に向かう。間もなく「町民の森」に下りてきた。龍王岳へは「希望の丘」を経由することにする。

 「町民の森」から急坂をひと下りすると傾斜が緩くなった。先ほどから忙しく動いていた女性の手が、目の前でヒラリ。何とタラの芽を握りしめている。で、小さい芽は絶対に採らない配慮も欠かさない。残ったそれにカメラを向ける。

 「希望の丘」に戻ってきた。まだ11時を回ったばかりだが、眺望の良いここで昼食をとることになった。南には遥照山のアンテナ群があり、すぐ近くに竹林寺山の天体物理観測所のドームが見える。それぞれをズームで撮影する。

 右の辺りが阿部山のはずだが、しかとは判らない。素晴らしい風景を眺めながら弁当を食べていると、Oさんが「讃岐富士が見えとるよ!」と指をさす。ズームで近寄ると、瀬戸内海に島々が連なっており、中央にかすかではあるが讃岐富士(飯野山)が確かに見えている。

 ゆっくりとしたランチタイム。今回もまたまた女性からキュウリの浅漬け、フルーツゼリー、甘納豆、煎餅等々の差し入れがあり「ごちそうさ~ん」。すっかり満腹になりました。
 食べて休んで元気いっぱいに歩き始める。

 龍王岳に着いた。足元に大きな岩があり、その向こうにはさらに大きな岩。それを背景に両腕を広げている枯れた古木は、今にも飛び立ちそうだ。

4.江木方面への下山

 予定のコースを巡り終えて、かなり早めだが下山にかかる。少し歩いたところでヤマモモの実に出会った。

 ところが何と、このヤマモモは単なるヤマモモではなかった。大木であり、下の方まで真っ赤な実が枝もたわわになっている。時間的に余裕があったこともあり、ここでヤマモモ採りをすることになる。12分ばかりの間に、手が届く位置の熟れた実を採取し、思わぬおみやげにヤッホー!

 コースこそ違うが、下りも急坂に変わりない。ズルッと滑りながらも辛うじて転ばずに進む。「キャー、出タ~!」と黄色い声が上がって緊張が走る。恐る恐る近づくと、蛇そっくりの木の根。あ~怖ッ。で、その先には、15cmはあろうかと思われるドラヤキのようなキノコがひとつ。

 これは植林かな?やや細めだが生えそろったヒノキの森を通過し、落ち葉が堆積した道を行く。

 やがて、小さな沢を集めたような流れが滝のようになり、こ気味良い音を立てている。すぐにアスファルトの舗装道に合流した。

 黒い路面に針のようなピンクと白が散らばっている。見上げるとネムノキにフワリと小さな花、大半はまだ蕾のようだ。農家の庭先には夏を告げるタチアオイの姿。里の風景を眺めながら、江木地区からゆっくりと矢掛駅へ向かう。