1.登山口まで「風の道」を歩く
JR児島駅西口をファッションセンターまで直進して右折、大通りで左折して児島駅口の交差点を過ぎると、50mばかりで左側に「風の道」の標識が立っている。


標識そばの白い建家が下津井電鉄の旧児島駅舎で、中には当時のプラットフォームが保存されている。


壁面に「こじま」の駅名標があり、ここから下津井までの鉄道跡が遊歩道「風の道」として整備されている。鷲羽山へ向けてのウォーキングのスタートだ。


風の道はサイクリングロードでもある。真っ直ぐな道を1,100mばかり進むと「備前赤崎」の駅名標。


続く600mはゆるやかな左カーブで、このあたりには架線こそないものの赤茶けた架線柱が残っている。やがて「阿津」の駅名標。


美しい桜の木立を抜けて行く。まるで自分が機関車のような気分になる。JR瀬戸大橋線の高架下を抜けるとやや勾配がついてくる。約1,200mで「琴海駅」である。




勾配が少しきつくなると、左に瀬戸内海の風景が広がり、手前に大畠の漁港と集落が見えてくる。


さわやかな緑に囲まれた道は右にカーブして、瀬戸大橋の付け根の部分をくぐると鷲羽山駅跡へ到着だ。プラットフォームにはトイレが設置されている。風の道はさらに下津井へと続くが、ここから鷲羽山へと登って行く。




2.古墳群~鷲羽山山頂
ゆるやかな簡易舗装の道を上がって階段を登ると、「ビジターセンター」への道標と案内板が立っている。そこを左折して進む。




瀬戸中央自動車道の真上をまたぐ。ここは高速道路とJR瀬戸大橋線とが重層構造になっていて、ちょうど本州側のメガネトンネルの入口にあたる。


突き当たりの階段を上がると右側に「あずまや」の道標があり、ちょっと寄り道をする。


この一帯には古墳(横穴式円墳)群が残っていて、少し進むと第一古墳がある。




左側からは、瀬戸大橋を真上から見下ろすことができる。手前には下津井瀬戸大橋の美しいトラス吊橋、その先にはトラス斜張橋が櫃石島から岩黒島を結び、与島から先はシンプルなトラス橋、そしてトラス吊橋の備讃瀬戸大橋へと繋がっている。




近くに、本四架橋のために設置したと思われる標石があった。さてさて、ここで相棒の記念写真を一枚。


もとにもどってビジターセンター方向へ進むと、階段が続く。


階段を登りきると第三古墳である。


第三古墳は岩の塊で、そのてっぺんに登ると素晴らしい瀬戸内風景が広がる。すぐ手前には鷲羽山の岩肌を飾るコバノミツバツツジの斜面。そして瀬戸大橋方面をパノラマ写真にまとめてみた。



ふたたびビジターセンター方向に進むと「山頂」の道標があり、階段を登りきるといよいよ山頂だ。


山頂には立派な方位案内板が設置されていて、瀬戸内の島々や香川県方面の地名が細かく記されている。もやが出ていて、遠くに番の州臨海工業地帯が霞んでいる。


すぐ下にある鷲羽山ビジターセンターにズームで寄ってみる。


南を中心に瀬戸内海風景が広がるが、北東部には鷲羽山を取り巻くように瀬戸中央自動車道と児島の中心街が見え、その手前に大畠漁港と周辺の集落が見えている。


3.下山、そして帰路に
山頂を後にしてビジターセンターへ向かう。ビジターセンターのベンチで昼食をとり、隣接する有名な(?)歌碑にシャッターを切ってから帰路につく。


帰りは往路を児島競艇場の先まで戻り、元浜町へ下りて児島駅へと向かう。何度訪れてもここからの風景は素晴らしく、とりわけ瀬戸内海を行く船などは見飽きない。ゆったりとした気分で児島駅が近くなったころ、三角点へ立ち寄っていないことに気づいたが、もう戻れない。