1.出発〜スタート地点
金光駅には10時5分に到着。すぐ北側を走る県道60号線に出て、ショッピングセンターに立ち寄り準備をする。
加賀池登山口を目指して歩き始める。地図では15分ほどの距離なのだがそれらしき場所が見つからない。しばらく歩くうちに土地の人に出会うことができ、かなりずれた位置にいることがわかる。
教えられた路地向こうの御堂前を左折すると道標があった。何とかたどり着けたが、次に来た折りにも迷いそうだと思ってしまう。
加賀池の右の道路を進む。向こうに見えているのは登山者の車だろうか。
ようやく登山口に到着。自然木の杖が備えられている。時計はすでに10時45分。登山口まで40分もかかったことになる。
左側の登山道に入るとすぐに、わかりやすい道標が設置されている。さあ、スタートだ。
2.鬼の手形岩〜山頂へ
上り始めると次から次へと下山する人に出会う。やはり遙照山は皆に親しまれているんだなと嬉しくなる。
すぐに鬼の手形岩が見えてきた。
畑や作業所があり、のどかな山里風景に心が癒される。
だんだん山道らしくなってくるがとても歩きやすい。
やがて分岐になり、ここは左側を直進する。
さまざまに姿を変える山道が楽しい。昔より道幅が広がりよく整備されている。それにしても、ウグイスの声が他山と比べて鳴き上手に聞こえるのは、なぜだろう。
大きな岩に出合う。昔の記憶が一気に広がり懐かしさが込み上げてくる。
送電鉄塔の番号標識があったりして、これは一部の山歩き族が痺れそうなコースでもある。
道中ではこんなに可愛い花々と対面。
やがて車道との合流点が現れ、車道左上の細道を進んで行く。
ここまでほとんど塞がれていた視野が、時々こんな風に広がるようになった。
あちこちに藤の房が芳しい香りを放っている。どの藤の木の周辺にも、決まって大きな蜂が羽音高く飛び交っているのには閉口した。
急に鴨方側の視界が広がる。向こうの方にローム配送センターが見えている。
路面にうねりが現れてきた。土が露わになった斜面にこんな可憐な花が咲いていた。
ところどころで、無惨な姿の木に足が止まる。
松食い虫が繁殖しているのだろうか、方々で松が枯れている。
あちこちに大きな岩が見えてきた。少年のころ、こんな岩の上に立って「ヤッホー」を連発した記憶が蘇る。
しばらく行くと、とんでもない風景に出合うことになった。あたり一面の道端に枯れ木が散乱している。後でWebから得た情報によると、これは松食い虫の被害にあったのを伐採したもののようだ。一見すると、山火事の跡のように見えて驚いた。
それにしても、枯れ果てた松が林立する風景は異様にして辛いものがある。
「トレッキング山楽会」の名で「ご自由におやすみ下さい」と書かれたアーチと丸太の机・椅子。なんだかホッとする。
また車道と出合う。コーナーに止められたワゴンを通り越して、左の道を上がっていく。
穏やかな道が続き、やがて木段の急傾斜にさしかかる。
さらに整備された穏やかな道を行くと、このあたりはツツジの花が美しい。
右側の階段を上がってみた。大きな岩がごろごろ積み上がり散在している。休憩用のベンチもあるが展望はきかない。
登山口から1時間10分が経過した正午、3度目の車道と合流した。ここのベンチで小休止、電波塔や遙照山ホテルがはっきり見えてきた。
この分岐をまっすぐに上がっていくと、10分ほどで多目的広場の近くに着いた。
すぐ傍に日月水火神社(ひつききびじんじゃ)がある。隣接するバス停に「遙照山線の廃止について」の貼り紙があった。
山頂はさらに上で、その途中にある「遙照配水池」。ここまで動力で水を揚げて貯水するので、この一帯では不自由なく水道を使用できる。
やっと登り詰めた感じだ。薬師院の境内が見えてきた。子どもの日の行事があるらしく、広場にはたくさんの車が停まり親子のにぎやかな声が聞こえてきた。
3.山頂と周辺散策
まずは薬師院に参拝する。ご本尊の石像は両面に顔があり、前面(南)は薬師如来、背面(北)は釈迦如来で、両面薬師の名で親しまれている。
鐘楼があり境内には満開の八重桜が美しい。
驚いたのは、境内のあちこちに建てられた遙照山登山千回記念の碑。これには脱帽だ。
境内の西側には2つの大きな電波塔があり、その南側の草むらに三等三角点があった。
再び境内に戻ってお地蔵様や朱塗りの鳥居をながめる。
続いて薬師院正面の参道を降りて行く。
細い道の傍にはこんなお地蔵様が立っている。
坂を下りきると遙照山温泉の手前に出る。東の方に別の電波塔がそびえている。
多目的広場に移動するともう12時58分。ここで昼食をとることにした。
美しい風景に囲まれての食事。近くには遙照山ホテル、遠くは瀬戸内海の島々が見えている。池の部分にちょっとズームイン!
食後にはこんな写真を1枚。
4.矢掛方面へ下りる
午後1時30分、かなり時間に余裕があるので矢掛方面へ下りることにする。遙照山ホテルの前を通って、舗装道路をどんどん下りていく。
車が頻繁に通るのでやや緊張。しだいに展望はきかなくなるが木々や花が美しい。この白い花はヒトツバタゴ(なんじゃもんじゃの木)かな?
やがて岡山天文台への登り口に出る。四叉路になっていて、左を下りると鴨方方面、左上を進むと天文台、右に下りると矢掛方面だ。
右側を下りていくとすぐに矢掛町の標識がある。
舗装された車道をどこまでも下る。遙照山の電波塔がもうこんなに小さくなった。
路肩に車を止めて山菜採りをしている家族連れが何組もいた。
下り初めて35分、矢掛の集落が見えてきた。
5.矢掛から鴨方へウォーク
「地蔵岩ヤッホー公園」の案内板と出合ったのは14時20分、ちょっと立ち寄ることにした。入口から公園が始まるのかと思ったのだが、どこまでも急な車道が続いている。
結局、途中で諦めて引き返すことになりかなりの時間を無駄にしてしまう。おまけにこの後、道を間違えて大変な距離を歩くことに・・・。
矢掛駅方面への近道と思って下りたところが2車線の車道で、向こうの山上には天文台が見えている。地図には該当する道路が見当たらず、おまけにこんな掲示板まであって、「ここはど〜こだ?」。
付近の広場で兄ちゃんがバイクを乗り回している。曲芸乗りの練習をやっているようで爆音をたてて走り回る。道を尋ねようと何度もサインを送るが気づいてもらえない。
待つこと20分、やっと自転車で通りがかった男性と話して、ここは遙照山トンネルの入り口付近であり、これを抜けると鴨方に出ることがわかる。矢掛駅までの距離も遠く、駅からの電車の便を考えると鴨方に出た方がいいのではとのアドバイスにしたがい、トンネルに向かう。
1,210mのトンネルは怖かった。車が入ってくると、それがトンネルを通過し終えるまで猛烈な騒音のエコー。おまけに排気ガスのお土産つきだ。それに、歩道には車から投げ捨てられたゴミが散乱していて気味が悪い。
かなり急いだのだが15分近くもかかってしまった。トンネルを抜けたらひたすら鴨方駅方面へ歩くだけだ。
6.かもがた町家公園へ立ち寄り帰路に
結局1時間20分も歩き、「かもがた町家公園」へ到着して小休止する。ちょうどアヤメが満開で心なごむ。
さらに30分ばかり歩いて、4時半ごろにリニューアルしたばかりの鴨方駅に到着した。下り初めてから3時間、ほとんど休みなく歩き通したのだった。
最後に、車窓からズームで撮った遙照山の姿。
下りコースの歩き方には問題があったが、やはり出かけてよかった。
とくに上りの山道ではたくさんの人たちと出会い、きれいな山野草と美声のウグイスのさえずりを楽しむことができた。
複数の自動車道が整備されて便利になったようだが、やはり遙照山は足で登ってこそ味があるとしみじみ感じている。
★★ 竹林寺山から遙照山 ★★
以下は、半年ばかり前(2010年11月28日)、まだ遙照山方面へのバスが走っていたころに竹林寺山の岡山天体物理観測所を訪れ、遙照山まで歩いたときの備忘録である。
1.鴨方駅〜岡山天体物理観測所
鴨方駅発9時40分の遙照山行きバスで25分、天文台に着く。
曇天で見通しが悪い。しかし瀬戸内海は白銀のように輝いている。
バス停付近から見た188センチ望遠鏡ドーム。そちらを目指して登っていったら空が少し明るくなってきた。
直径20m、高さ23mのドームとその内部。188センチ望遠鏡はこんな具合に取り付けられている。
1時間ばかり、ゆっくりと天文台と博物館を見学して遙照山方向へ歩き始める。遠くに遙照山の巨大な電波塔が見える。
それにしても今日は寒く、ドームの付近は遮るものがないこともあって、強く冷たい風に震え上がる。シャツの上にベストを着ているのだが、さらにジャンバーを着増してネックウォーマーをつけ、ついでに帽子が飛ばないようにキャップホルダーで留めてスタートする。
15分ほど下りると天文台の入口だ。右向かいに大きな池がありこれを右に下りると鴨方方面、正面を上がると遙照山、左へ下りると矢掛方面だ。
遙照山ホテルの案内板がある右の車道を進んで行く。
素晴らしい紅葉だ。舗装道はあまり好きではないが、この彩りに赤のボックスカーはよく似合う。20分ほどで遙照山ホテルが見えてきた。
遙照山に到着。向こうの方にノッポ電波塔が立っている。
これが2本のノッポ電波塔。もうひとつは山頂付近の大きな電波塔だ。
日月水火神社という変わった名前の神社の正面と、逆に上の方から見た美しい御神灯の配列。
遠景は茫洋としているがとにかく紅葉は風情がある。
すでに12時をかなり過ぎているが、今回は弁当を持参していない。昼食できそうな店がないので早々に下りようとしたのだが、道路事情が判然としない。
グランドで少年野球が練習をやっていたので、スタッフの人に道を尋ねると、車道はわかるが遊歩道についてはまったく見当がつかないとの話。
保護者らしき女性が「車でならお送りできますが、歩くのをじゃましてはいけないし〜」との親切をお断りして、金光方面への車道を下りにかかる。
速いテンポで歩くが風景はあまり変化しない。けっこう傾斜のある道を進んでいるのだが、下りているという感じがしない。昼時をかなり過ぎているのに昼食をとっていないので、これは長丁場を覚悟しないといけないと自分に言い聞かせる。
とその時、軽自動車が止まって、先の女性が「どうぞ、金光方面で良ければお乗りください」。正直、これはありがたかった。車で移動していてもかなり距離があることがわかり、これを歩いていたら夕方になっていたに違いないと思いゾッとする。どうやら、いったん道を教えたものの、何かあったらいけないと感じて後を追いかけて来てくれたようで、ほんとうに助かった。しかし、そうとう老いぼれに見られていたのではと、そのあたりも少々気にかかる。
ともあれ、金光駅に着くとすぐに列車があり無事帰路につくことができた。親切な若いママさんに感謝!