1.出発〜スタート地点
岡山駅発9時32分のマリンライナーで出発。児島で10時ちょうどの瀬戸大橋・予讃線に乗り換え、20分足らずで丸亀に到着する。
飯野山登山口へのアプローチには、駅前からコミュニティバス「丸亀東線・亀山団地行」を利用する。
11時18分の便まで1時間ほどあるので、早めの昼食に讃岐うどんを食べようということになる。以前に丸亀を訪れたときに立ち寄った、丸亀城寄りの商店街の端っこにある店を思い出して大急ぎで移動。10時半、讃岐うどんの店「つづみ」で「ぶっかけ天ぷらうどん」を食べる。讃岐うどん独特のツヤと腰の強さがあり、それにエビや野菜の天ぷらが豪快に盛りつけられ、コクのある出し汁がかけられている。とても美味しくしかも480円とあって得した気持ちで大満足。
コミュニティバスはカラフルな小型バスで、運行時刻が極めて正確。予定の22分で目的のバス停「飯野山登山口」に到着した。
バスを降りてからでは山が迫りすぎて、広角レンズでなければ讃岐富士の頭の部分しか写らない。
バス停の周辺にはあちこちに登山口への道標があり、まず迷うことはない。分岐を矢印にしたがって左に進むとすぐに、野外活動センターへとナビゲートされる。
野外活動センターへは住宅街を通り抜けて上がっていく。やがて大きな案内板と出合う。
このあたりで、もうかなり高い位置まで上がっていてなかなかの眺望。ちょうど小学生の一団が野外活動をしており、昼食の最中だった。
これが野外活動センターの研修棟。右側はきれいな水洗トイレ。自動販売機の飲み物を買うなど、登山の準備はここでする。
そしてここが出発点。左右に分岐していて左は丸太の階段、右は坂道。どちらを登ってもすぐ先で合流している。
坂道の方を選んでスタート!!
2.山頂へ向けて
2本の登山道が合流して間もない地点。いつもの元気な出発なのだが、バスを降りてからここまでけっこう登りが続いたこともあり、気のせいか相棒の表情に硬さが・・・・。
富士登山なのでひたすら登るだけ。よく整備された登山道の両側は木々の繁茂した傾斜が続く。
15分ほどで早くも三合目に。ここは西又分岐と呼ばれ、坂出登山口からの合流点でもある。
とても展望がよく、北側を通る高松自動車や瀬戸内海を一望できる。
ここからショートカットのジジグザグ道を登る「直登コース」がある。ちょっと覗いてみたらかなりの急坂だ。
もちろん、私たちは一般向けの螺旋コースをゆるりと進むことに。
五合目までの経過時間は約30分、かなり遅いペースになっている。
五合目からは南に素晴らしい風景が広がり、これでまた足が止まって確実にペースダウン。
そして六合目では、南から南東方向の風景にしばし見入ってしまう。
七合目からは東の眺望が開け、飯山町方面と高松自動車道の飯山トンネルが見える。
このあたりから道の石ころが増えて路面は荒れ模様。やがて飯山登山道分岐に出る。頂上まで残すは420mだ。
ここまで来ると、達成感と疲労とでこんな顔になってくる。すぐ近くにまたまた頂上までのショートカット・コースがあり、210mの標識。もちろんこれは敬遠する。
八合目にはベンチがあり、眼下に土器川と瀬戸中央自動車道が、遠くには瀬戸大橋や番の州臨海工業地帯が広がっている。
このあたりから上にかけては山ツツジが満開だ。
3.山頂にて
ゆっくりのんびり景色を楽しみながら、1時間半近くかけて山頂に到着。付近にいた男性のご厚意で、まずは記念写真を撮影。ところで、飯野山が新日本百名山に選ばれているとは知らなかった。
「おじょも桜」の碑が建てられた大きな桜の木はもう花をつけていないが、近くに淡いピンクの八重桜が満開だ。
薬師堂とその脇にある十一面観音堂に参拝する。他にも昭和天皇歌碑や石造五重塔などがある。
南へ少し下りたところに頂上展望台がある。ここの眺望は素晴らしく、蛇行する高松自動車道とたくさんの池、遠く瀬戸内海が望める大パノラマだ。展望台のすぐそばには巨石群があり、巨人伝説「おじょもの足跡」があった。
4.下山そして帰路
下山は楽だ。ゆっくり歩いて約40分で登山口に帰着。
バス停の手前まで下りてくると、先ほどまで細いベルトのように見えていた高松自動車道と出合う。
バスの待ち時間に山の全景が見える位置まで移動して、讃岐富士の美しい姿をパチリ!
こうして念願の讃岐富士登山は無事終わり、やはり正確な時刻にやって来たコミュニティバスで丸亀駅へ向かう。
大勢の登山者がいて挨拶に疲れるほどだった。
標高422mの低山だけれど、連続した上りの2,200m、そして下り一方の2,200mは醍醐味がある。円錐型にもかかわらず、木々が繁茂しているので登山中に眺望を欠く部分も多いが、時折り見える眼下は絶景。ハイキング気分で楽しむことができた。
特筆すべきは頂上展望台で、ここからの風景は最高。また麓で特筆すべきは、出発前に「つづみ」で食べた「ぶっかけ天麩羅うどん」。
「讃岐はこうでなくっちゃ〜」の一日だった。