名 称

京都一周トレイル(3/8)

地 域

京都府

距 離

約7.2km

日 付

2012年3月27日

天 候

晴れ

同行者

相棒と

マップ

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

北白川道標55(バプテスト病院前) 10:56北白川大山祗神社(おおやまづみじんじゃ) 11:05
白幽子の井戸 11:28瓜生山山頂(昼食)11:55~12:35白鳥山山頂 12:51てんこ山 14:10
石鳥居 14:38比叡ビューポイント(電波塔) 16:10東山コース・ゴール道標 16:15
北山コース・スタート道標 16:16ケーブル比叡駅 16:21

1.出発~スタート地点

 9時半頃に京都駅に到着して、近くのコンビニで昼食の弁当や菓子パンなどを購入。10時過ぎに京都駅前バスターミナルから、市バス17系統で銀閣寺方面へ向かう。銀閣寺道で下車して、北白川のバプテスト病院前まで15分ほど歩く。1年ぶりの懐かしい場所だ。

 スタート道標55は病院手前の左側にある。10時56分、ここからトレイル開始だ。

2.大山祗神社(おおやまづみじんじゃ)~瓜生山頂

 バプテスト病院の前を右折して進み始めると、いきなり2本の道が平行している。右側の上り道に入ると、向こうの方で伐採作業中の男性が反対の道を進むよう声をかけてくれる。簡単な道順の説明と、神社で山の安全をお願いするといいとの助言がある。
 反対の道も枝分かれしており、道標56-1の左の道をまずは大山祗神社に向かう。道標の少し先に「地龍大明神/木花咲耶姫神」の案内板が立っている。

 ゆるやかな道に「地龍大明神・大山祗神社 参道」の案内板。5分ほど歩いて大山祗神社に着き、山行の無事を祈る。

 嬉しくなるような山道だ。しかし、雨が降ると大変だろうなと思う道でもある。倒木の手前に道標56-2がある。

 こんな案内板があちこちに設置されていて位置がわかりやすい。助かるなぁ

 ゲートに着く。マウンテンバイクなどを閉め出すためのものと思われるのだが、「登山者のためにむりなドライブはご遠慮ください」とは、乗り入れOKを表明していると見えてしまうのだが・・・・。

 分岐を瓜生山(うりゅうざん)の方に踏み込んだ道標57-2の沢分岐。倒木や伐採木が整理されて積み上げられている。この分岐は左に進む。
 白川石の中間作業石置き場だったところに差し掛かかると、苔むした形の良い石が道端にころがっている。

 沢分岐の道標58-1には白幽子巌居之跡の案内板が立っている。この分岐も左に進む。
 道標58-2が白幽子巌居之跡である。すぐ近くの窪地に白幽子の使った井戸が残っている。

 ここで相棒の記念写真を一枚。
 結晶が大きくて美しいと言われる白川石が採取された清沢口石切場は、良質の石が出ていたようだ。案内板の奥の林の向こうに、苔むした大岩壁が残っている。

 道標59-1を右折して山道を登って行く。このあたりは三十六童子巡礼道になっており、瓜生山頂上まで童子像の祠が並んでいる。写真は第33~36番までの祠。

 道標55から約1時間、11時54分に瓜生山の頂上に着く。瓜生山命名の言われなどについての説明板があり、標高301mと記されている。ところが足元に「関西・東山三十六峰を歩く会」のプレートでは299mとある。ちなみに国土地理院の地図は301mである。
 山頂広場には祠堂(しどう)があり、かつては裏の石室に勝負事に御利益がある「勝軍地蔵」が祀られていたそうだが、現在は参拝が不便ということで下の方に移されている。

 ここで出会った5~6人の子供連れたちが食事を始めた。われわれも少し早めの昼食をとることにする。

3.白鳥山頂(北白川城出丸)~石鳥居

 ゆっくり休んで12時35分、道標59-4から比叡山に向けて出発だ。すぐ近くに、マウンテンバイク愛好家グループのものと見られる「山を大切に・往来安全」の鮮やかなプレートがあった。

 道標61には、かつて北白川城出丸があった白鳥山頂「見はらし台」への回り道があり、これを進む。
 標高331mの白鳥山頂に着くが、見はらし台の名にもかかわらず、雑木が伸びていてほとんど眺望が得られない。

 回り道から道標62に合流して尾根道を歩く。こんな道は歩いていてとても気分が良い。
 道標65を過ぎてしばらく行くと、左手に「一乗寺・城・シロ」と記された案内道標らしいものがあり、傍の木の幹にマジックで「↑天子山」と書かれている。地図と照合すると予定している「てんこ山」よりもかなり手前なので、とりあえず道標66まで進むことにする。

 「てんこ山」への登山口は道標66のすぐ手前左にあるはずなのだが、見当たらぬまま66に着いてしまった。

 その左に先ほどと同じ形の案内道標があり「一乗寺・マンポ」の標記。この方向に踏み入って行くが、悪道が続き最後は崖になり引き返す。

 しかたなく、前の「一乗寺・城・シロ」道標まで戻って「てんこ山」を目指す。これといった道はなく、踏み跡らしきものをたよりに登って行く。
 帰路が判らなくならないようにと気をつけながら、緩やかな傾斜を高い方へとどんどん歩く。

 そして、ついに三角点を発見。今回はこの「てんこ山」と大比叡の三角点を目標にしていたので、これで一つ目をクリアーだ!
 記念すべき三角点到着で写真を1枚! しかしこの間にかなりロスタイムが生じており、先を急ぐことに・・・・。

 14時38分、石鳥居へ到着。瓜生山から実に2時間もかかってしまった。
 鳥居向こうには6人のグループ。挨拶するが、気合いが入っての打ち合わせ中か反応がない。石鳥居に結びつけられた「注意!! この鳥居倒れそう」の木片に気を取られていたのだが、おや、グーループの女性が持つストックにゴム製キャップが付いてないのが気にかかる。

 何となく感覚的に、ここから直進して登ると思っていたのだが、左折して急な坂を降りることになる。道標プレートを確認していたら外人のカップルが「ヒエイザンへ行きますか?」と流暢な日本語で話しかけてきた。そうだと応えると「ここから先はトテモ良いステキな道です!」と教えてくれる。

4.音羽川渡渉~ケーブル比叡

 道標67からのスタートはこんな急坂を降りるところから始まる。

 比叡山にストレートに迫っていけると思っていたのが、アップダウンの連続。しかも何カ所も沢がある。最初の沢がいちばん幅広いが、水量が少なく、加えて要所にブロックを置いてくれているので楽々渡れた。
 登って降りて第2の沢、これは溝といった感じ。

 そして最後の沢は、相棒も慣れた歩みでヒョイ!! 道標69には水飲対陣跡碑がある。この地点は修学院からの雲母坂(キララざか)と、赤山禅院(せきざんぜんいん)へ通じる道への分岐点でもある。

 道標の「ケーブル比叡」の方向へ登って行くと、間もなく展望のよい場所に出る。真上を送電線が通っている。

 山道の脇に点々と開いている穴が気になる。色合いから今しがたできたた傷と思われる。先に出会った女性の、ゴム・キャップを付けてないストックの鋭い先端が原因ではなかろうか。植物や登山道を痛めるし、振りまわされたら凶器にもなる。これはやめてもらいたい。
 小休止をとって、道標70の分岐は階段を上がって行く。

 道標71を越えて進んでいたら、とつぜんマウンテンバイクが飛び出してきた。乗っていた青年は飛び降りて会釈をして通り過ぎたが、これで今日は2回目だ。今度は、とつぜん目の前に剣士が・・・?

 道標73-1の傍に千種忠顕の碑がある。頂上への道が分岐しており、ここは右側の「新ルート」行者道の方へと進む。杉林の山道は勾配がきつく汗が吹き出してくる。

 頂上は間近だ! だから、かなり腰が引けてきても頑張っているのです。
 最後に現れた行者道。向こうに見える建家らしきものに元気づけられて、一段ずつ踏みしめて上がって行く。

 ついにたどり着いた比叡ビュースポットだが、モヤで風景はおぼろにしか見えない。

 ベンチを覆うように3基の電波塔が建っている。少しずつ姿が違っているのを詳しくウォッチング。

 付近にある「やどり地蔵」へ行ってみた。

 トレイル道標の横にある木には、比叡山登山の記念プレートが掛けられている。こんな可愛いのもある。

 これがゴール道標74。16時15分についに到着だ! そして隣接するケーブル比叡駅。

 西に広がる風景。
 双眼鏡で眺めると、宝ケ池や北隣のグランドプリンスホテルと京都国際会館、同志社中高等学校などが見える。また遠く山の向こうには京都東北部クリーンセンターの建家と煙突が見えている。

 次回のスタート地点「北山1」の道標。
 道標の下に「道標北山21付近の丸太橋が流出しており渡渉が必要です。大変危険ですので注意してください。雨天増水時は渡渉できません!」という気になる貼り紙。次回までに十分な情報を収集することにしよう。

 ケーブル比叡駅の下に比叡ロープウェイの駅舎が見える。
 ここからガーデンミュージアム広場までロープウェイを利用し、今回の第2目標である大比叡に登って坂本へ抜けようとしたのだが、タイムアウト。ケーブル延暦寺から坂本への最終便に間に合わないことがわかり断念。次回に持ち越すことになった。

 そんなことで、かわら投げ広場の輪っかがある駅舎前で記念写真を1枚ずつ。

 ケーブルカーの時間待ちで双眼鏡を覗く人もチラホラ。ケーブルカーの発車は17時5分である。

 日本一の高低差561mを誇るケーブルカーは、疲労でうたた寝している間にどんどん下って・・・、わずか9分でケーブル八瀬駅に到着。

 叡山電車で出町柳まで出て、市バス17系統で京都駅へ移動する。


 かくして、北白川から比叡山までの第3回目のコースを無事歩き終えて、京都一周トレイル東山コースを完歩。
 北白川仕伏町からケーブル比叡までの標高差は約600m、歩行距離7km強の登りなので、相棒の足が大丈夫だろうかと心配していた。石鳥居から水飲対陣跡碑までのアップダウンが、最後の登りでじわりと効いてきたようだが、相棒はよく頑張った。京都駅地下の中華料理店で反省会をもち、23時前に無事自宅近くの駅に帰着した。