名 称

京都一周トレイル(4/8)

地 域

京都府

距 離

約9.8km

日 付

2012年4月2日

天 候

晴れ

同行者

相棒と

マップ

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

ケーブル比叡駅 11:20北山コース・スタート道標1 11:21道標4 11:43大比叡山頂 12:05
道標4(昼食)12:23~12:50山王院堂 13:05浄土院 13:13椿堂 13:21釈迦堂 13:30
玉体杉 14:33横高山山頂 15:03水井山山頂 15:36仰木峠 16:24ボーイスカウト道 16:36
ゲート 17:21大原戸寺ゴール道標23 17:25

1.出発~スタート地点

 前回と同様9時半頃に京都駅に到着して、付近のコンビニで昼食の弁当と菓子パンなどを購入する。
 京都バス大原行きに乗車し、菓子パンを食べながら八瀬駅前まで移動。ケーブル八瀬駅には11時頃に到着した。

 11時10分発のケーブルカーは9分間で比叡駅に到着。大半の乗客はロープウェーに乗り換えている。

 ケーブル比叡駅の北側にあるスタート道標「北山1」を確認して、延暦寺大原方面へ向けてスタートだ。

2.道標4~大比叡山頂往復

 車両用に一部舗装された道路が続く。さっき乗り換えた乗客を運ぶロープウェイが頭上を横切っていった。

 道標2を越えたあたりから、荒涼としたスキー場跡が広がる。ゲレンデ左端の山道を登って行くと道標3があり、左へ進む。穏やかな山道では、ほとんど散策のテンポの足取りになってくる。

 視界が開けて、北山方面の眺望がきく広場に出る。いくつもベンチが設置されていて、語り合っている姿も見える。ここには道標4があり、寄り道して大比叡に登頂することに決めた。右折して「四明岳・大比叡」へと向かう。

 南に登って行くと、木段のある九十九折りの道になる。

 やがて舗装道路に出合うので、比叡山バス乗り場のある左方向へと進む。
 11時55分、食堂売店と延暦寺バスセンターのある広場に着いた。三条京阪・京都方面のバスが停車している。

 食堂売店の駐車場から北に、これから出かける横高山や水井山、さらに遠方には雪をいただいた比良山系が見える。
 比良山系にズームで寄ると、思ったより雪は少ないようだ。以前に出かけたことがある琵琶湖バレーのあたりをはっきりとうかがえる。

 駐車場南の丘の上が大比叡で、遠方に見えるバスを通り越して左の急坂を登って行く。
 頂上のひときわ盛り上がったところに一等三角点があり、記念写真を撮影する。12時5分、念願の大比叡848mに登頂だ。

 ここには面白い形をした電波塔があった。降りている途中、西側にガーデンミュージアムの円形の建物が見える。あのあたりが、もうひとつの頂上である四明岳(838m)だ。

 道標4の休憩場所に戻ってくるとにぎやかになっている。2組のカップルと歩き慣れた山ガールが一人、そしておじさんと5人の子供たち。自分たちもベンチに腰を下ろしてランチタイムにする。

 食後に北側の風景と周囲の石仏をデジカメに収める。帰着後にあらためて山の風景を見直してみると、奥に見える急斜面を戸寺へと降りたのだから、ボーイスカウト道がいかに急傾斜であったが納得できる。

3.道標4の休憩場所~玉体杉

 12時50分、道標4から出発する。道標5には「鎮護国家」の石碑と石灯籠がある。

 だら長の石ころ道を下って行くとフェンスが見えてきた。ドライブウェイ歩道橋に到着だ。橋の下には比叡山ドライブウェイが通っている。

 歩道橋を渡って突き当たりにある山王院堂を訪れる。
 もとに戻って道標7からは石段を下る。この石段は段差が大きくて長く、短足の身にはかなり辛い下りだ。

 石段を下りきると正面に浄土院。ここは比叡山の開祖である伝教大師最澄のご廟所があり、比叡山中でもっとも清浄な聖域とされている。浄土院から釈迦堂に向かう参道は舗装整備されていて、各県の教区から寄進された石灯籠が並んでいる。

 道標8の右の石段を降りて行くと、杉の木立の向こうに椿堂がある。昔、聖徳太子が比叡山に登られた時に使われていた椿の杖をこの地にさしておいたところ、その椿が芽を出して大きく育ったので、このお堂が椿堂と名づけられたそうである。お堂の傍には、それにちなんだ椿の大木がある。

 さらに歩くと、元の道と合流して釈迦堂に至る。正式な名称は転法輪堂で、西塔の中心をなす朱色の美しい大堂である。ご本尊に釈迦如来を祀っているので釈迦堂と呼ばれている。
 釈迦堂で小休止して13時40分に出発する。すぐ近くに若山牧水の歌碑がある。旅と酒の歌人といわれる牧水の感性がにじみ出ている。

 道標10-1を過ぎる。先にドライブウェイを歩道橋でまたいだが、今度はドライブウェイ下のトンネルを潜る。
 歩きやすい段差のよく整備された木段を上って修繕峰道に進む。峰道はここから仰木峠まで、京都府と滋賀県の境界線上に延びている。

 修繕峰道には大辯財天の石碑がある。このあたりはモミの天然林で、尾根に沿って大木が生えている。路傍には石塔や石仏がお出迎えだ。

 林の下にはミヤコザサが繁っている。道標11-1あたりから、峰道は比叡山ドライブウェイと出合い平行に進む。

 一歩一歩を重ねていく峰道と、乗用車が流れるように過ぎゆくドライブウェイとは異次元の世界のようだ。ふ~む、ドライブウェイには「極楽への道」の道標が見えるぞ!

 14時33分、玉体杉に到着。回峰行者がここで止まって、御所に向かい天皇のご安泰をお祈りしたことから玉体杉と呼ばれるそうだ。カメラに納まらない大杉である。

 南西方向の京都市街地は霞んでいて、双眼鏡で眺めるが判然としない。北東には比良山系が美しい。

4.峰辻(道標12)~仰木峠

 14時41分に玉体杉を出発して、道標12の峰辻に到着する。右折するとドライブウェイを渡って東海自然道が続く。峰辻を直進して横高山へと向かい、14時52分にまずは小さな階段を上がる。

 ここからが木の根の急坂登りだ。踏み外さないように、足場を確認しながらゆっくりと登る。

 15時2分、横高山頂上(767m)に到着。急坂でバランスを崩しそうになりながらも、相棒はよく頑張った。
 先ほどまで二人だけで登っていたはずが、振り返ると一人の男性がぐんぐん迫ってくる。さすがに汗をかきながらの到着ではあったが、歩き慣れている御仁とお見受けする。われわれ同様初めてのコースとのこと。道標20の丸木橋流出を心配していたので、ネットで見た情報をお伝えした。小休止しているとお先にと言い残し、その姿はまたたく間に見えなくなった。

 15時6分に横高山を出発して水井山頂上を目指す。横高山より幾分か傾斜はゆるいが、長い急坂が続く。

 道標16-1の水井山頂上(794m)に着いた。道標のすぐそばに三等三角点がある。

 小休止をとり15時42分に頂上を後にする。しばらくの間かなり急な下りの根っ子道が続く。

 途中、コンクリートで造ったオブジェのような木(おそらく枯れているのだろう)に出会う。まるでダンスをしているようだ。

 かなり長い道程を歩いて、ようやく道標17を通過、ここでふたたび東海自然歩道と出合う。仰木峠はすぐそこだ。
 16時23分、道標18の仰木峠(573m)に到着。水井山から41分が経過している。展望はない。

 時間が急いてきたのですぐに移動を開始。2カ所ばかり、土砂が崩れて道幅が狭くなっている場所がある。これ以上崩れるとコースが中断されるのではないかと心配。

 道標19の手前で、東海自然歩道は直進して三千院へと下る。ここは左折してボーイスカウト道へと向かう。

5.ボーイスカウト道~大原戸寺

 道標19に着いた。さて、ここからボーイスカウト道の始まりだ。16時36分に下降を開始する。これは予想以上に手強い傾斜だ。

 カメラを水平に構えて進行方向と直角に横を写す。こんな傾斜ってありか?
 白い道標に出会ってボーイスカウト道は終端かと思ったのだが、さらに2倍以上の距離を下ることになる。

 道標20には17時5分に到着。実に30分近く急坂を降り続けていたことになる。膝がガクついている。かなり薄暗くなっており、こんな状況でヤマビル注意の表示なんて滅相もない!

 こんな沢を渡り、これで終わりかと思っていたら・・・、流出した丸木橋はその先だった。む、これが丸木橋?予想どおり水量が少なかったので、問題なく渡渉できた。

 あとは急ぎ足でこんな橋を渡り・・・、こんな道路をかけ足で進み・・・、

 足元の悪い道で水溜まりを避けながら里へと向かう。17時21分、害獣防御フェンスに到着。戸締まりをしっかり確認してOK!

 ゴールの手前にはこんな登山口標識が立っていた。そして17時25分、ゴール道標23に到着する。

 ぜひ立ち寄りたかった味工房だが、バスの時間が迫っていて次回に持ち越すことに。

 次回のスタートになる道標は、バス停から国道367号を挟んだところにある。

 さて、次回はいつになるのだろう。17時33分のバスで戸寺停留所から京都駅に向った。


 今回のコースは予想以上に険しく、横高山と水井山の登りには力が入った。そしてさらに苦労したのは、仰木峠から先のボーイスカウト道の下りだ。延々と続く急坂の下りに、登りで踏ん張ってきた膝が笑いそうになる。下りに弱い相棒はよく頑張って持ちこたえた。
 がんばったご褒美に豪華な夕食を、と京都駅地下グルメ街へ立ち寄るがどの店も待ち行列。それでも、空いているグリル風の店で美味しい和風ハンバーグをいただきました。もちろん、ビールジョッキを片手に!
 下り最終便で、恵まれた天候に感謝しながら無事に帰着。