名 称

みねやまこうげん~とのみねこうげん(ぎょうせいざん・みねやま)

所在地

兵庫県神河町

標 高

暁晴山 1,077m、峰山 1,038m

山行日

2024年10月31日

天 候

曇り

同行者

なし

アクセス

JR姫路駅でJR播但線寺前行きに乗り換えて寺前駅下車、期間限定高原バスを利用

マップ

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

JR播但線・寺前駅 9:40(期間限定高原直通バス)峰山・ホテルリラクシア前 10:30暁晴山登山口 10:40
(この間で道間違い)通行禁止ゲート 11:24~11:33暁晴山山頂 11:53~12:35(昼食)
「山笑う登山口」12:50林道出合1 13:16峰山山頂 14:28~14:29林道出合2 14:34
「砥峰高原近道」道標 14:46「峰山高原」道標 14:54展望台 15:04~15:06とのみね自然交流館 15:44
バス乗車 16:00砥峰高原バス出発 16:05JR寺前駅帰着 17:00頃

1.JR寺前駅から暁晴山登山口へ

 岡山からの新幹線で姫路にて播但線に乗り換え、寺前駅には9時11分に到着する。

 駅に隣接する神河町観光協会で、往復バス料金2,000円を支払って乗車券をもらい、予約していた「銀の馬車道弁当(お茶付き税込み1,080円)を受け取る。バス予約表を見ると、自分の申し込みが最後で満員。運良く滑り込みセーフだった。

 先に着いた砥峰高原でほとんどの乗客が下車し、残ったのは自分と他に男性1名のみ。ホテルリラクシア前で下車したがあたりにまったく人が見あたらず、ホテルが営業しているのか確認できなかった。逆コースでここを終着点にしていたら、バス待ちの時間をやり過ごす場所がなくて困っていたかもしれない。ここからのスタートは正解だった。ところで門壁の「MINE YAMA」は、EとYが少し離れており、「私の山」の洒落かな?

 う~む、立派なトイレがあるのだが、鍵がかかっていて使用できない。手元の地図を確認して、リフト乗り場の方へ移動する。

 ハイキングコースの案内板がある。すぐ北側は、映画「ノルウェイの森」の舞台になった「リラクシアの森」だが、今回はパス!

 真新しいチェアリフトと立派なリフト駆動装置。そのすぐ先に案内板があり暁晴山までは2.2km、ここが登山口だ。

2.暁晴山山頂を目指して

 リフトの下をくぐって行く。キャンプ場への道標があり舗装道が続く。

 ススキと紅葉を眺めながら緩い坂道を進むと、右側にキャンプ場の標識が立っている。

 右の奥に広いキャンプ場、左側の茂みでは鹿の群れがこちらを窺っていた。

 リフトの下をくぐって5分ほど進むと右手に東屋が現れる。ここで、手に持っていた地図がなくなっているのに気づく。

 東屋に荷物を置いて引き返す。道路に落ちているのが見つかってひと安心するが、10分ほどのタイムロスだ。東屋を後にすると、茂みからキツネがこちらを見ている。カメラを構えようとすると姿が消えた。キツネは敏捷だ。

 再びリフト下を通過する。左上方に暁晴山山頂の電波塔群が見え、ススキが銀色に輝いている。その先の左側に鉄柵のゲートがあったが、「関係者以外立入禁止」なので通り過ぎる。

 右にはゲレンデが広がり何台もの人工降雪機が設置されている。その先には2台の圧雪車が停車。とても近代的で新しいスキー場だ。

 大きな杉が立ち並び、左のゲレンデにも人工降雪機があり、その上方に山頂の電波塔が見える。

 また東屋が現れたが、道が少し下降気味になり電波塔の位置がずれてきた。予定のルートから外れていることに気づいてUターンする。タヌキがこちらを見つめていた。

 地図を確認し、立入禁止ゲートが気になって戻ってみる。無線中継所管理用道路なので、ここを入れば山頂に行けることは確実だ。注意書きには「関係者以外の通行(自動車・自転車等を含む)を禁止する」と書いているが、ちょっと失礼! ゲート脇から簡単に入ることができた。

 ここからも舗装道が続いている。車が走行できるしっかりした道だ。このあたり、道に鹿の糞が散らばっている。

 10分少々登ると右側が開け、山裾には先ほど歩いた東屋付近が、さらに下方にはスタート地点のホテルリラクシア一帯が見える。

 暁晴山の標高は1,077mだが、登山口が922mなので高低差は155mほどだ。ゲートから20分足らずでリフト終点と山頂の電波塔が近くなる。

 リフト終点付近から左へ登り返すと国土交通省の無線中継所。そこから山道を登ると山頂だ。

 暁晴山の山頂に到着した。山頂標識と三角点にタッチする。

 独り占めの山頂で弁当を開く。これは銀の馬車道弁当の包装紙とお品書き。中味はすでに腹の中。地元産の食材を使った弁当は実に旨い。

 北と東に山名解説板が設置されている。一部がひび割れていて見にくい。

 山頂からは周辺の山々をぐるり見渡すことができる。これは東方向の風景だが山名は特定できない。

 これは南西方向。遠くに瀬戸内海が見えている。一帯はススキが美しい。

 ルートを間違えたため予定より遅れ気味。山頂には少なくとも4基の電波塔があり、大きいのをカメラに収めて早々に出発する。

3.山笑駅から峰山山頂へ

 ゲレンデ最上部の道標群を見ながら進むと「山笑う登山口」の道標が目にとまった。

 「山笑」の石碑を見ようと思っていたので道標の方へ進む。ところが、ここでカメラが動作しなくなりしばらく立ち往生。何とか足元のリンドウを撮して道をたどると、わずかな距離ではあるがヤブコギ状態になる。

 ヤブコギに続く急坂をこなして広場に下り立つ。「山笑<-->暁晴山」の道標がある。

 「山笑」側に進むとすぐに林道と出合う(マップの「林道出合1」)。これは東河内から峰山口駅を経て砥峰高原に至る峰山林道だ。目的の「山笑の碑」までは遠くないのだが、これ以上の遅れは避けたいのでUターンする。

 山頂からの下りとは別の道をたどって「山笑う登山口」道標に到着する。道標が緑色に変わり「砥峰高原」の方へ進む。

 平日のせいかほとんどハイカーがいない。歩きやすい山道が続き、静かな森の空気を味わいながら歩く。

 ここから先、こんな丸太の橋を6~7か所渡り、色づき始めた木々の姿を愛でながら前進する。

 ルートはとても良く整備されていて歩きやすく、各所に道標があるので道間違えの心配はない。

 「山笑う登山口」の道標から40分ばかりで道は右に折れ、緩い傾斜を登る。森から抜け出して、後方に暁晴山の風景が広がる。つい最近まで夏日が続いていたが、雑木の森は着実に秋色に染まっている。

 さらに5分ばかり進むとホテルリラクシア周辺を見渡せる。背後には姫路市から宍粟市の山並が見える。その先に「ハイキングコース」道標があり、砥峰高原まではあと4.1km。

 峰山の三角点はちょっとわかりにくい。すぐ先の木に赤色テープが巻かれていて、その下に三角点標石がある。ここが標高1,038mの峰山山頂だ。が、予定の到着時刻より40分も遅れている。これはまずいゾ!

4.林道から近道で砥峰高原へ

 少し下ると舗装道路が見えてくる(マップの「林道出合2」)。さっきの峰山林道との合流地点だ。「峰山口駅(標高1,010m)」の標柱が立っている。

 何と、こんなところに「熊出没注意」の看板が! 熊鈴はザックのポケットで休眠中だ。ハイキングコースはまたもや舗装道路に変わる。

 あちこちで黄葉が進んでいて一気に秋が深まったようだ。

 ススキの向こうでは真っ赤に熟したマムシグサが秋を宣言している。

 左手に「砥峰高原近道」の道標が現れる。舗装道から解放されて砥峰高原へワープ!

 落ち葉に彩られた道を進んで最後の階段を降りると、一面のススキ。ススキのトンネルを行く。

 ここまでほとんど人と出会わなかったが、急に賑やかになってきた。砥峰高原案内板と「砥峰高原まで1.5km」の道標。時計をチラ見しながら足早に進む。

 展望台に上がって大地を見渡す。起伏のある丘全体が銀色の絨毯に覆われているようだ。

 展望台の下に傷ついたナデシコが一輪。

 時間を気にしながらも花を撮る。
  (リンドウとウメバチソウ)

 (アキノキリンソウとツリガネニンジン)

 風に揺れるススキの穂波。晴れていれば一面が銀波に変容するのだろう。木道を自然交流館へと急ぐ。

 自然交流館前の池の周辺。地域がススキ草原の保全のためにいかに力を入れているかが窺われる。

 とのみね自然館に到着した。砥峰高原は映画やドラマのロケ地としても有名とのこと。前のステージには記念プレートが設置されていて、ここが写真の撮影スポットらしい。左から「軍師官兵衛」「燃えよ剣」「ノルウェイの森」、人で隠れた右端の1枚は「平清盛」。

 自然館の休憩室もロケ情報満載。展望テラスからはススキの草原を一望できる。こころ安らぐ森林ハイクと雄大なススキの草原を散策した最高の一日、休憩室前のフクロウのカップルにタッチしてバス乗り場へ向かう。