1.JR総社駅~登山口
JR総社駅に着き、左の階段を下りてそのまま進むと「お食事処」。そこに井山宝福寺への道標が立つ。これに従って北に進路を取る。



国道をくぐり、吉備線の踏切を渡る。


伯備線沿いに直進する。通行車両が多いので気を抜けない。左に踏切があり、直進したらその先は私有地で行き止まり、回れ右で踏切まで戻る。


ジャストミートで電車が通過。渡った踏切(浅尾踏切)の向こうに道標が立っていた。


左手に中国電力総社変電所を見ながら真っ直ぐな舗装道を歩く。


井山宝福寺に着いた。宝福禅寺とも呼ばれ、室町時代の画僧雪舟が修行したことで知られる寺である。山門の左手に、本業を忘れて絵ばかり描いていて柱に縛られた「少年雪舟像」がある。涙でネズミを描いた逸話は有名だ。ここは紅葉の名所でもある。


宝福寺からもJR伯備線路に沿って北へ進む。分岐路は舗装道を直進する。


やがて突き当たりで道が二手に分かれ、右側に秋葉山登山口まで0.2kmの道標が立つ。さらに舗装道を進む。


秋葉山と権現岳の分岐標識があり、真っ直ぐ進むとすぐ先が秋葉山登山口だ。


2.秋葉神社から山頂に向けて
登山口の標識はないがここが実質的な登山口である。道標には山頂まで0.7kmとあり、左折すると階段の向こうに石鳥居が建っている。


両側が笹や雑草で埋まる細道を登って行く。登山口から7~8分で、両側に燈籠のある石鳥居に着く。


石鳥居を過ぎてすぐ、道の真ん中にシマヘビがいて、かなり大きな頭がこちらを向いている。胴体は左の茂みに隠れていて、足踏みしてもいっこうに動かない。折れた小枝でパタパタやっても動じず、小枝で頭をなでるとようやく首を曲げて動き出した。長さは両腕を広げたくらいありそうだ。時季外れの対面にびっくりしたが、早く目覚めすぎて日向ぼっこをしていたのだろう。その先に、何かわからない石垣跡があった。


まだ発声練習中のウグイスの声を聞きながら登って行くと、「山頂」と刻んだ御影石の石柱に並んで、「秋葉山山頂300m」の道標と建物が見えてきた。


続いて「豪渓・泉団地、総社北公園」の道標があり、そのすぐ先が秋葉神社である。山行の無事を願って参拝する。


隣接して神楽殿が建ち、先の道標に戻って山頂へ向かう。


すぐ左手に山小屋のような建物があり、石のお地蔵さんが祀られていた。


ややあって再び「山頂」と刻んだ御影石の柱があり、さらに進むと二体の石地蔵。ここが山頂への入口になる。


緩やかな坂の途中にヤブツバキが真っ赤な花をつけている。


3.秋葉山山頂風景
登山口から30分ほどで山頂に到着した。南北にゆったりと広く、市民の丘といった感じだ。案内板によると、先ほどの神社に祀られていたのは、宝福寺の鎮守神である秋葉・金比羅の二神であるらしい。あるいは、先のお地蔵様がそうなのかな?


まず三角点を確認して、方位盤の近くの石に腰掛けて昼食をとる。やや雲は多いが穏やかな山頂だ。


展望台には無料の双眼鏡がある。また展望台に隣接して滑り台と2基のベルが設置されている。食後にくつろいでいたらスポーティな服装の若いカップルがやってきた。近くの泉団地から上がってきたそうで、ベルをカランカランと高らかに鳴らして帰って行った。



樹木がじゃまをするが視界はとても広い。東やや北寄りに金山が、その少し右寄りに本宮高倉山が見える。


南には総社市街地から福山が、その右遠くには水玉ブリッジラインと中国電力玉島発電所など玉島方面が広がる。


玉島発電所のあたりをクローズアップすると、瀬戸内海の島々から四国まで見えている。そこから少し西寄りに二つの山が見えるのだが、これはどこかわからない。


南へと流れる高梁川を中心にしたパノラマ。右手前に白いのは、総社市秦地区のブドウ栽培のビニールハウスだ。

風景に眺め入って1時間近くくつろいでいた。記念にベルを鳴らすことにして繋がれた紐を緩く引いてみる。鳴らないので少し強く、まだ鳴らないのでもっと強く引くと、「カ~ン・・・」と響く。オオッ!
山頂北詰にある総社市消防本部無線中継局の方へ移動して、豪渓を目指して下山を始める。


4.豪渓方面へ下山
豪渓方面への山道もよく整備されている。落ち葉に足を取られないように下りて行く。


近道を通って山頂からすでに500m、すぐに登山口に下り立った。山頂からわずか13分だ!


JR豪渓駅までは3.0km。登山口の標高は約150mなのでしばらくは舗装道の下りが続く。


10分ほどで進行方向に岡山自動車道の美しい陸橋が現れる。満開の梅を振り返ると秋葉山の姿。


途中に分岐があるが、これは右側を直進する。しばらく歩くと突き当たりで左にカーブする。


登山口から1.6km、県道57号線に出た。左折して豪渓駅へと向かう。


この横断歩道を間違えないように渡ること。渡ったところに中国自然歩道の道標が立っている。


爽やかな里の道を歩いていたら愉快な消火栓があった。JR伯備線の秋葉山トンネルを出たあたりに人の群れ、立派なカメラが列を成している。尋ねると「14時40分頃にトワイライトエクスプレスが通過します」とのこと。周辺には広島・なんば・山口など県外車ナンバーがずらり。趣味の世界は実に奥深いなぁ。


14時40分まで待つ気力がなくてそのまま豪渓駅へ。プラットフォームに出ると南東に秋葉山の長閑な姿。さながらウォーキングのような行程だったけれど、のんびりと山歩きを楽しむことができた。

