1.駐車場~登山口
勝山で設定したカーナビが距離最優先でナビゲートしたらしく、本来の出雲街道を離れて、県道321号を山中に誘導されたのには驚いた。しかし結果的に、田浪キャンプ場駐車場には予定より25分も早く到着できて余裕の出発である。すでに準備中のハイカーたちが次々に出発している。バスが停車しており、県下の高校山岳部が来ているようだ。
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以前は無かった登山届け投函箱と掲示板が設置されている。前回は屋根葺き工事していた山の家は様変わりだ。美しい藁屋根がどうなるのかと気掛かりだったが、風景にマッチした好い雰囲気に仕上がっている。センスが良いネ、新庄村!
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このあたりの標高は680m、ということは、毛無山山頂までは539mの標高差を登ることになる。右側に渓流を見ながら舗装道路を北へ歩く。杉の天然林が美しい。
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登山口に着いた。おおっ、ここはマムシが多いのか? 気をつけなくっちゃ。
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2.毛無山山頂を目指して
登山口から最初に出合う道標は「毛無山 2.0km:白馬山 2.0km」。白馬山からの帰りはここに下りてくる。少し進むと毛無山の説明板などが設置されている一角があり、そこから山道が始まる。
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さらに少し先にも説明板があり「行者専用杖」が備えられている。まずは緩やかな道をゆっくりと進む。
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登山口から15分足らずで三合目だ。シダ類が足下を飾る。初めて訪れる人たちは、これはもう楽勝だと思うに違いない。
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やや傾斜が増したジグザグ道になる。小さなアジサイのようなのが蕾をつけている。
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三合目から5分ほどで四合目の標識に出合うと、すぐ先に毛無大岩が鎮座する。その左を巻いて登る。
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木の根道になってきた。特徴のあるうす青色の花は、後で調べるとキュウリグサらしく、水辺に生えているものはミズタビラコとも呼ばれるそうだ。
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悠々とそびえ立つ六合大杉だ。傾斜を増した坂道が続く。
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両側を笹に囲まれた根っ子道を行く。急坂を踏ん張りながら七合目の標識を見る。
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細いが勢いのあるブナの木々は、曇天にもかかわらず光を増幅し拡散してあたりを明るく包む。
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下山してくる高校山岳部のパーティーと何度も挨拶を交わしながら登って行く。そんな喧噪をよそに静謐に満たされた世界が広がる。ついに八合目、山頂まで300mに迫った。
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続く急坂に息が上がる。元気のいい高校生たちの挨拶に立ち止まって道を譲る。しなやかな体躯がすり抜けて行く。羨ましい思いにとらわれる瞬間だ。休憩小屋が見えてきた。
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九合目の休憩小屋にたどり着いて小休止をとる。女性のひとりが差し出してくれた凍った八朔の一切れ、酸っぱさとほろ苦さが旨い! 5分ほど休んで最後の急坂を直登する。
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前回に感動した直登後の風景が、待っていましたと広がる。しかし、山の家あたりはモヤに霞んでいる。ふわふわブラシのようなウワズミザクラが咲いている。
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3.毛無山山頂~カタクリ広場
田浪駐車場から1時間50分での到着。山頂は大にぎわいで、てんでに座り込み、あるいは立ったまま昼食したり話したり飲み物をつくったりしている。大勢の高校生たちが入れ替わり立ち替わりやってくる。まずは三角点と方位盤をカメラに収める。温度計は18℃を指し最高に爽やかだ。
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雲に包まれた伯耆大山が、それ故に絶大な存在感を放つ。山頂の西一面はタニウツギのピンクに彩られている。
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北東にはこれから出かける白馬山と、三平山へかけての縦走コースの山々がガスに煙る。
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手早く昼食をすませて、12時16分に白馬山へ向かって出発する。足下にニガナの花が咲いている。
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白い花をつけたナナカマド。まずはどんどん下って行く。
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道の脇に暗紫色の模様がついた葉はカタクリだ。やがて上り坂に差しかかり、緩やかな尾根の道を行く。
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何の木だろうか、踊るような大木が白い花をつけている。近づくと、幹のてっぺんまでイワガラミが絡み這い上がっている。上の方は白い花に覆われているが、これがイワガラミの花かどうかは渾然としていて判らない。
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カマツカも白い花をつけている。左手にブナの林を見ながら進む。
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カタクリ広場に着いた。白馬山まで残すは1,300mだ。
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4.白馬山山頂を踏んで下山
真北に窓のように視界が開けて煙る伯耆大山の姿。爽やかなブナ林の中を行く。
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特徴のある葉、これはアズキナシだろうか。一帯には花が終わりかけたユキザサが群生している。
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平坦な道を進んでいたら右側にチラリと白いものが目に入った。近づくと2cmほどの小さなギンリョウソウが2本。落ち葉を取り除いてカメラに収める。
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大きなコブができたブナの木。地面にハート形のホオズキのようなのがあるのだが、これは何かわからない。
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毛無山から1時間10分、白馬山山頂に到着した。朝鍋鷲ヶ山への道をカメラに収めて下山にかかる。
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マルバフユイチゴだ。丸い葉っぱの間から白い花が覗いている。さっきよりしっかりしたギンリョウソウも生えている。
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10分ばかり下りてきたが、ガスが濃いためか前回眺めた土用ダムが見えなかった。この先は急な下りの連続だが、方々に新しい木段がついていて以前とはすっかり様子が変わっている。
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ギョッとするような色と形状は土を抱えた倒木。隣りにはみずみずしい若葉をつけたブナと杉の木。
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二股分岐した杉がコナラと合体している。その向こうには穴が穿たれた木。自然は不思議に満ちている。
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せせらぎの音が近づき、小さな橋を渡ると「毛無山・白馬山」分岐道標まで戻ってきた。
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杉林の渓流に沿って舗装道を歩くと登山口、そして駐車場に全員無事に帰着。楽しかったね~、お疲れさ~ん。
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