1.児島駅前から観音堂へ
久しぶりに顔を合わす仲間と話し込みながら20数分、カメラのことなどすっかり忘れて、気がつけばすでに観音堂への参道に踏み込んでいた。体調をくずしていた仲間の復帰、その元気な様子に安堵する。
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4年ぶりに歩く道。美しい石灯籠を眺めながら進んで急坂と階段をひと登りすると、朝日聖観世音菩薩を祀った観音堂に到着だ。
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先着の年配男性二人に会釈して参拝し、清々しい空気を体いっぱいに吸い込む。モヤっているが児島市街から渋川・日比方面を一望できる。
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2.龍王山山頂へ向かう
観音堂の左手を奥に進んで急な石段に取り付く。段差緩和のためのブロックが設置されているので比較的楽に登れる。
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階段を登って前進すると「念ずれば花ひらく 真民」の碑が立つ山道に合流する。ここから西国三十三箇所観世音菩薩の石仏を拝しながら山頂を目指す。
ちなみにこの碑は詩人・坂村真民の「念ずれば花ひらく」の一節で、詩の愛好者や有志によって建てられ、全国のあちこちにあるらしい。愛媛県砥部町に坂村真民記念館があり、ホームページ(http://www.shinmin-museum.jp/)の「所蔵作品紹介」に詩の全文が掲載されているので紹介しておこう。
念ずれば 花ひらく
念ずれば
花ひらく
苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうしてそのたび
わたしの花がふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった
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傾斜の急な道を登り進むと、左にベンチのある広場が現れる。そこを過ぎるとしばらくは尾根歩きになる。
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左の視界が開けた一角に鷲羽山が顔を出す。赤い前掛けのお地蔵さんに向かってもうひと登り。
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扁額に「龍王宮」を掲げた大鳥居をくぐる。
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風もなく穏やかで暖かい朝の瀬戸内海は、まるで霧の製造装置のようだ。ライトグレイのベール越しに見る風景は何とも幻想的である。
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広場中央に「龍王宮」と刻まれた石碑が建ち、それを取り巻いて小休止。というか、ここが今日の目的の山頂であるかのような雰囲気に・・・。フルーツや菓子などをいただいて長閑に風景を眺めている自分。で、4年前にはさらに西の山頂三角点まで進んで参拝道を周回したのだが、今回はここまでで往路を引き返すことになる。ふ~む、歳月を感じます!
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3.下山してジーンズストリートを抜けてゴールへ
「観音堂」の指差し道標にしたがって下山を始める。すぐ近くに「赤崎」方面への道標もある。
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下山のテンポは速い。「念ずれば花ひらく」の詩碑前を直進して、わずか8分ほどで薬師如来の御堂まで下りてきた。
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緩やかな坂を下り観音堂を通り過ぎて、往路で歩いた石灯籠の坂を下りて行く。この時期に、1インチほどの小ぶりな柿の実が鈴なりだ。
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市街風景がぐっと近くなり、軽い足取りで高度を下げて行く。
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塩田王と呼ばれた野崎武左衛門翁旌徳碑(のざきぶざえもんおう・しょうとくひ)がある小公園。高さ12mのオベリスクは、下津井沖の六口島産の御影石製。ひょろりと伸びた、樹高15mの先に葉がこんもりと茂る不思議な木はヤシ科の常緑高木の蒲葵樹(びろうじゅ)。孫の野崎武吉郎が知人からハワイ土産として贈られたものとのこと(現地説明板)。
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公園を出た先は児島ジーンズストリートで、素敵な店舗が軒を連ねる。マンホールの蓋もファッショナブルだ。
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宙にジーンズのフラッグがはためき、空間にジーンズパンツが翻る。そして北詰のギャラリー&サロン前を通り過ぎる。
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左に旧野崎家住宅を見て細い通りを進み、大正橋を渡った先が忘年会会場のビストロ割烹・魚清だ。ミニ総会があり、年次報告と来年の山行計画が披露される。関係者の皆様には大変お世話になりました。そしてその後は、瀬戸内海の幸と美酒に舌鼓を打ちながら歓談のひと時を過ごす。来年もみんな元気で歩きたいね。
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