名 称

ひなくらやま

所在地

岡山県美作市(みまさかし)、兵庫県宍粟市(しそうし)

標 高

1,047m

山行日

2016年8月23日

天 候

晴れ

同行者

相棒と

アクセス

車でベルピール自然公園駐車場へ

マップ

    

このマップは、国土地理院の電子国土Webシステムから提供されたものを使用しています。

コース概要

ベルピール自然公園登山口からスタート 11:44展望広場 11:57日名倉山山頂 12:19~12:39
ベルピール自然公園に帰着 13:07

1.ベルピール自然公園の登山口へ

 日名倉山は山容が富士山に似ていて「美作富士」または「作州富士」と呼ばれているが、後山地域から車で近づくとあまりに山が大きく迫り形が判然としない。中腹には美作市によってベルピール自然公園が整備されていて、ホールとレストランがありウェディングセレモニーにも利用されている。
 今日は火曜日。駐車場に車を止めるが、平日の火水曜は定休日なので来園者は少ない(12月から3月は冬季閉鎖)。ホール裏のトイレはシャッターが下りていたが鍵は掛かってなくて、ありがたく使用させていただいた。高台にはアーチ型の鐘楼に愛の鐘「リュバンベール」の姿。大きなスウィングベルを鳴らしてみたかったのだが、休園日なので鐘楼には入れなかった。

 北側すぐ近くに、県下最高峰の後山を望むことができる。また北西遠くには那岐山の姿も見える。

 登山口はホールの右側にある。「熊出没注意」の掲示板があり、念のために熊鈴を装着する。カランカランと騒々しいのだがしかたない。

2.山頂に向かう

 山頂まではわずか1,050mである。案内板には途中の展望広場まで15分、山頂までは45分と書かれている。緩やかな傾斜道をスタートだ。

 何とも気分の好い山道だ。右手にリュバンベールの鐘楼が見えている。

 天然木の階段が整備されている。少し登ると鐘楼がこんなに小さくなる。

 「日名倉山山頂まで 700M」の道標に出会うと、すぐ先に展望広場がある。

 眼下には後山集落が広がっている。奥まったところにある「愛の村パーク」をクローズアップ。あそこには天然温泉「ゆらりあ」がある。

 樹種ははっきりしないが、途中にクリスマスツリーのような木。ゆっくりとジグザグの階段や坂道を登って行く。山道も標識もよく整備されているので道に迷う心配はない。

 道の向こうが左に折れて「山頂まで 150M」の道標が立つ。

 左折して少し行くと「日名倉山周辺案内図」があり、山頂はすぐそこだ。

3.日名倉山の山頂風景

 写真を撮ったり風景を眺めたりしながら35分で山頂に到着した。まずは一等三角点にタッチする。

 山頂は岡山県と兵庫県の県境に位置しているが、山頂標柱には宍粟市や千種町など兵庫県の地名が刻まれている。下界の猛暑はどこへやら、陽差しはキツイが暑くない。しかし涼しい木陰には小さなハエが群がっていて、腕や顔に寄ってくるのには閉口した。

 南には沢山の山が見えるが山名が判らない。やや高いのは兵庫県の船越山(726m)だろうか?

 後山の右側、北東方向に見える兵庫県の山にズームで寄ると、高くそびえるのは三室山(1,358m)。その左遠くには鳥取県の氷ノ山(1,510m)も見えている。夏山開きに出かけた氷ノ山の一日は最高だったなあ。

 北には後山・船木山・鍋ヶ谷山・駒の尾山。このコースの縦走は楽しかったなあ。

 駒の尾山から西に台地のようなのが見えているが、あれは袴ヶ仙かな?

 西には遠く那岐山・滝山・広戸仙が並んでいる。とても思い出深い那岐山山行、そして「広戸仙ふれあい登山大会」への参加などが心中を往来する。

 山頂にはアキノキリンソウが咲き、ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)が緑の実をつけていた。

 栗にももうこんな実がついている。突然何かが跳ねた。追っかけて行くと、こんなところにトノサマガエルがいた。

4.そして下山

 この一帯は、文化庁のふるさと文化財の森で「日名倉山茅場」に認定されている。茅の代表種のススキは今こんなに美しい尾花をつけている。思いっきり深呼吸して、十分にくつろいだ山頂を後にする。

 快適に下って行き、展望広場でもう一度那岐山をクローズアップしてカメラに収める。

 リュバンベールの鐘楼がしだいに近くなる。

 タコの足をひっくり返したように、幹が密集したウリハダカエデが生えている。

 これはコナラの木だ。

 そしてカシワの木。

 風景を眺めゆっくりと木々の写真を撮りながら、山頂から28分で駐車場に戻り着いた。山頂滞在を含めわずか1時間半足らずの山歩きだったが、実に充実していた。日名倉山山頂から眺める山々には素晴らしい思い出がリンクしていることを、あらためて嬉しく感じている。